なぜじじいは、咳をしまくるのだろう

ランチタイムに、お蕎麦屋さんに入った。新蕎麦だぞ、心を清くしていただこう、と身構えた。

と、少し離れた席から、年齢の行った男が、しきりに咳をする声がする。しかも、その咳の仕方がきたないったらありゃしないのだ。

軽く「こほん」「ゴホン」程度ならまだ構わない。しかし、このじじいのそれは、

「ぐっええ~、ぐっへ~~、ぐおっほ~、ぐぅおっほ~~、かぁぁぁ~~」

ってな感じで、もちろん、食べている周囲の客をはばかる様子などみじんもない。

しまいにゃ、鼻水をぶ~~んとかみはじめた。

よく見ると、このじじいは食事をほぼ終えていた。だったら早く出て行かないかな、と思っていたのだけど、じじいは最後、つまようじを手にとり、シーハーシーハーしたあと、歯の周りを舌でなめまわし、

「ぐちゃ、ぐちゃ、べちゃ、べちゃ」

という音もたて始めた。

私はもう、食欲なんかなくなってしまった。このじじいは、きっと、昔から、周囲の人たちへのマナーなどみじんも考えたことがないまま年老いたに違いない。

 

話がそれるが、この世には、時たま、皆の通る公道の上だろうと、駅のコンコースや地下道であろうと、突然

「かあ~~っ」

と音を立てて、「ぺっ」とたんつばを吐いて行くくじじいもいる。

あの「かあ~~」っは、史上最悪の音だ。こういうじじいは撲殺しても良い、と法律で定めてくれないかと、私は以前からマジで思っている。

今日の蕎麦屋のじじいも、マナーのひどさではそれに準