複雑、面倒な世の中になってきた

この人も「上級国民」だったと言える。

熊沢英昭、76歳。東大卒で、農林水産省の事務方トップに昇り詰めた人だ。

しかし、家庭は地獄絵そのものだったろう。

この人が殺した長男がアスペルガーだったことは驚かないけれど、一番衝撃的だったのは、娘、つまり、長男からみたら妹がいたのだが、彼女は、この兄のせいで、縁談をすべてつぶされ、人生に絶望して自殺してしまったという事実だった。

 

https://www.fnn.jp/posts/00049402HDK/201912121927_livenewsit_HDK

 

作家の田辺聖子氏は、「子供は、当たるものだ」と書いておられたが、まさにこの熊沢氏、学歴もキャリアも最高位のものを手にしていながら、「はずれ」の長男を持ってしまったばかりに、息子に振り回される人生をすごす結果になってしまった。

ネットを見ても、熊沢氏に同情する声ばかりで、批判する声はほとんど見当たらない。このまま放置しておいたら、長男は、この両親だけでなく、あの川崎の51歳の男のように、無関係の人々にも刃物をふるったに違いない。

44歳にもなる息子は、荒れ狂うばかり。熊沢氏は、父親として、これ以上どう責任を取れたというのか。

求刑は、懲役8年だそうだが、再犯の恐れもないのだし、どうか執行猶予が付くよう願いたい。

 

 

マイノリティーが権利ばかり求めて訴訟を起こすケースが散見される時代になったが、このケースなどには、眉をひそめてしまった。

経済産業省に勤務する「体は男だけれど心は女」の人が、勤務するフロアの女性用トイレを使わせてもらえないのは「差別だ」として、同省を訴えたケースで、東京地裁は、原告の訴えを認める判決を下した、という。

・・・・・ なんだかなあ。

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191212/k10012212521000.html

 

私は、国側の「ほかの女性職員とトラブルが生じるおそれがあった」として、2階以上離れたフロアの女性トイレを使うように指示していたそうだが、私はこちらの方に頷く。

そのうち、体はヒゲぼうぼう、筋骨隆々とした男が、「私は心は女よ」として、ちまたの公衆トイレに平気で入ってくるのを、ノーマルな女性たちが我慢して受け入れなければならない時代が来るのだろうか。また、そういった「心は女」氏が、実は、ただの痴漢とかわいせつ目的、暴力目的の男だったとしたら、どうするのだ。そういう人を外見から容易に見分けられない限り、肉体は男性氏には一定の不便を耐えてもらいたい、と、女性としては思うのだが、そういうことを考えることすらいけなくなってきたのだろうか。