むずかしい字だが、「蝗害」=こうがい、と呼ぶのだそうだ。
自国が発症した武漢ウイルスでさんざんな支那を、今度は、西側から飛来する、一説には数千億匹といわれるバッタが襲い、農作物を食い荒らすおそれがある、というのだ。
見えないウイルスとの闘いの次は、見えすぎて、多すぎて、手に負えないバッタ。
武漢ウイルスで被害を被っている世界各国の中には、自国民を最優先するため、食料品の輸出を禁じるところも出てきているという。
食料品自給率の低いわが国には、ぞっとする話だ。
外に行けばいつでも手に入ると思っている食料。コンビニ等では毎日大量廃棄されている食料。
その食べ物の摂取量に、規制がかかる日が来るかもしれない。しまいにゃ、配給か?人権派が「人権侵害だ」と叫んだところで、無い袖は振れないって。
食べ物つながりと言っては何だが、私は、乾物を使いこなす料理研究家の人が好きだし、乾物を使ったレシピを見るのも好きだ。
この時期、家にあるもので料理をする人も多いから、ストックしてある乾物を使うのも良いなあ。乾物は、梅雨の前に使い切るのがおすすめらしい。
母が古い人間だったから、私も自然と、切り干し大根やひじきを煮るようになった。
そういえば、昔は「乾物屋」という店があって、それら乾物だけでなく、その家で煮上げた豆とかお惣菜類も売っていたっけ。
いまではそんな店、ほぼ絶滅してしまったけれど。
私が切り干し大根でなく「割り干し大根」の存在を知ったのは、作家の丸元淑生さんの「システム料理学」という本。かなり古い。
この方は作家だけど、アメリカの栄養学を学んできたというふれこみで、人体に良い栄養の取り方について、数十冊もの本を書き、テレビの料理番組も持っていたほどだった。
割り干し大根というのは、千切りにした切り干しと違って、丸のままの大根を、上部がくっついたまま、「タコさんウインナー」の形のように、4本に割り、そのまま乾燥させたものだ。
丸元氏によると、千切りの切り干し大根にくらべ、割り干しは、大根の栄養素が損なわれず、美味で、食物繊維も豊富で、優れた食材ということだった。食物繊維の大切さについては、日本で言われだすよりも丸元氏のほうが早くから強調していたかな。
私の実家のお墓が、大根の大産地にあるので、墓参に行くと、駅周辺にこれが1袋100円か200円で売られていて、見ると買う。1袋に大根が4~5本分入っていることを考えると、すこぶる安い。もっと若いころはこれをそのまんまガシガシかじったりもしたが、今は歯をこわしたら困るので、煮て食べている。
さて、と、丸元氏はどうしたかな、と思ってWikiを調べたら、2008年に「食道がん」で他界していることを知った。
あれだけ健康に関する食生活の本を書き、スーパーヘルスを唱え、日本人の食養を説いてきたのに、73歳で、しかも、消化器系のがんで亡くなったのを知ったら、ず~~んと白けてしまった。ありゃりゃ。
でも、割り干しは美味しいけどね。