日本人ほど、英語が話せないことを苦にする国民って他にいるのだろうか?
母国語じゃないんだから仕方ない、と思う。授業で中高6年間学んでいても喋れない、ということを苦にするのだろうか。こんなに駅前に英語学校が多数有ったり、昨今はオンライン学習が盛んみたいだけど、結局、、母国語じゃない言葉は、毎日使わないと、忘れるんだよね。私の友人で、給料のほとんどを海外旅行に注ぎ込んで生きてきた女がいるけど、彼女に聞いたら、トルコ、スペインその他、一般人に英語が殆ど通じない国をいくつも挙げた。
今日は、英語nativeが苦手な日本語発音について書くので、ちょっと溜飲を下げて(?)いただきたい。それは、「りゃ」「りゅ」「りょ」「きゃ」「きゅ」「きょ」などの拗音である。
私がまだ英語を全然話せなかったけど、会社からいきなり英語native客の担当を命じられ、英会話学校にかよっていた若かりし当時の話。このセンセイとは、Hな話とかハゲの話が多くて、会社で使うような英会話の学習には全然ならなかったんだけど、おもしろかったので毎週通っていた。
で、ある日、なにか旅行の話になったのだが、このセンセイが、
「リオ・カン」
と何べんも言うのだけど、何を言っているのかさっぱりわからず、私が「pardon?」を4回くらい繰り返したら、「Japanese inn」と英語で言い換え、やっとこさっとこ「旅館」と言おうとしているのだとわかった。
その後、アメリカ人と結婚し、彼の父ちゃんと後妻が日本に遊びに来たけど、東京のことを「トキオ」、京都のことを「キオト」と発音するんで、なんか変だった。旦那が最初からきれいに「東京、京都」と拗音を発音していたからなおさら違和感があったけど、相手は年寄りだし、特に指摘はしなかった。
随分あとになって就職したアメリカ系会社で、アメリカ本社とオンラインミーティングをしたときのこと。たまたま、顧客の1社である「Kyowa Hakko (協和発酵)」の話になった。
我々日本人チームが、アメリカ側に、「きょうわはっこう」と発音しても、アメリカ側からは、
「キオワハッコウ」
という言葉が返ってくるので、我々日本チームが、
「No, きょうわ」
と発音すると、アメリカ側は今度は
「カイオワ」
と言う。我々日本チームが再度、
「No, きょうわ」
と発音すると、向こう側は
「Oh, I can't pronounce that (発音できないわ)」
と、逃げてしまった。
そういえば、ゴルファーの石川遼選手についても、アメリカのプレスが、
「Ryoを何と発音するか本人に教えてもらおう」
というセッションを開き、石川選手が何度「リョウ、リョウ」と教えても、現地プレスは発音できなかったことを覚えている。
とにかく、英語ができないからといって、あまり気にしすぎるのはどうかと思う。特に、英語が母国語でない国に旅行に来ていながら、一言も「May I speak in English?」と聞かず、英語が通じて当然とばかりにペラペラ話しかけてくるような英語nativeには、あまり親切にしなくていいと思うんだけどね。
「トキオStationへはどう行きますか?」
って聞かれたら「Not トキオ、say とうきょう」としつけてやったら、いじめになるかなあ。