レジ袋有料化が開始した。レジの人はいちいち「袋有料ですが、いかがなさいますか」と聞く手間が増えて、気の毒だ。
もちろん、以前から、かなりのスーパーでは「袋不要ですカード」がレジの近くに置いてあって、これを入れてからカゴをレジに預ければ、会話する手間が一つ減る。
しかし、TVでも、西川きよしや、さかな君がレジ袋不要キャンペーンみたいなCMに出ているが、中に、
「レジ袋、大丈夫です」
という台詞が出てくる。
私この「大丈夫」ってコトバ、違和感ありありなのだ。はっきりいって、日本語の用法として大嫌いである。
もともと「OK」「問題ない」という意味ではなかったのか?
新明解国語辞典を引くと、
「何かに対処できる条件が十分で、危険や万一の心配が無い様子。『この水は飲んでも~』」
「よい結果になることを請け合うことを表す」
「感動詞的に用いられる。『~だ、うまくいくよ』」
つまり、直接には「要らない」という意味は無いわけで、私の解釈では、
「袋はいただかなくても私は大丈夫です」
の「袋~は」までが省略されているコトバらしい。
私は、「袋いらないです」とか、それがちょっとぶっきらぼうに聞こえそうだと思うときは、「袋いりません」ないし「袋あります」と言ったり、エコ袋を見せたりしている。
これは、とある支那人留学生の話。
彼女は日本人のお宅に下宿していた。下宿のお母さんが、
「あなた、納豆食べられる?」
と聞いたので、「大丈夫です」と答えたところ、毎日納豆が出てくるので、我慢しきれなくなった彼女は、ついに、
「ワタシ、納豆大丈夫、って言ったじゃないですか」
と、泣いてしまったそうだ。彼女の中では、「大丈夫」は「要らない」という意味だったのだ。
ちょっとよく見たら、大丈夫、って、意味の割には、すごい漢字を使っているではないか。
大きくて、丈夫、って、すごい字面だ。