通帳有料化

私は結婚当初から、旦那には「bankbook」と言っていたし、それで通じていたけど、ATMに行くと、「passbook」と印字してある。うん、そうとも言うのだ。

 

みずほ銀行が、2021年1月から、70歳未満の新規口座開設顧客に対し、通帳を希望する場合は、1冊1100円請求することを決定したそうだ。また、通帳が一杯になって繰り越す場合も同額を請求するとのこと。平たくいえば「老人以外はネットだけでやれ」という意味だ。

通帳にも、作成費用がかかる。それに、印紙代200円、印刷するATMのインク代、ATM維持費、等々も。

みずほがあえて、「嫌われ役」の先導を切った感じだ。他行は、まだ追随しないが、みずほの様子見だろう。

銀行側としては、ネットの作成管理維持費もまた膨大にかけているのだから、どうせならネット一本でやってくれ、と言いたいのは痛いほどわかる。

 

ネットだけで絶対問題ないかというと、ユーザー側からしたら、それは、常に電力が潤沢にあり、皆がPCやスマホを持っていて問題なく動き、パスワードも知っている、ということが条件になる。しかし、大災害でそうも行かなくなった場合とか、はたまた、口座の持ち主が死んで、遺族がその情報を把握できていないときは、どうしたらいいのだろう。これからの時代、遺族にきちんと伝えておかないと、あるのかないのかすらわからない資産が増加して行くに違いない。

 

私は、送金は100%ネットで行っているけれど、古いのか、やっぱり、どうしても通帳は欲しい。旦那に聞いたら、今時、アメリカでは、通帳を発行する銀行なんか聞いたことない、と言う。

しかし、私は新婚当時、旦那のために、どれだけ頻繁に通帳記帳に行かされたか、つい昨日のことのように思い出す。たまたま三和銀行(な、なつかしい)に口座を開いたのだが、たまたま私の勤務先の近くに三和銀行京都支店ないしそのATMがあり、昼休みにしょっちゅう記帳に行ってやったなあ。いまは昔。当時はまだネットはなかった。家賃の引き落としと送金の手数料で数百円取られるので、ケチなアイツは毎月激怒していた。

 

みずほといえば、2002年の合併時、システム障害で、世間に多大な迷惑をもたらした。その後、3銀行の出身者ら同士、うまくやれているのだろうか。

 

みずほに限らないが、これまで、銀行といえば、繁華街の一番地価の高いところに、「どうだっ!」とばかりの豪華なビルを建てて事業を営むのが当たり前だったし、銀行に就職さえすれば一生安泰、と思われていた。

それが今はどうだろう。銀行も、一般顧客は店舗に来ないで全部ネットかATMでやって欲しい、来るのは儲けさせてくれる大金持ちの客だけにしてくれ、と思っているし、ビルも「負動産」になりつつあるのでは。