少子化は、変えられない

香川県で、娘(6歳と3歳)二人をBMWのワゴン車で蒸し焼きにした母親は、てっきりシングルマザーかと思っていたら、結婚していて、結構裕福らしいことがわかり、びっくりした。

きっとこれまで何度も夫に「実家に預ける」と嘘をついて、夜出かけていたのだろう。夫も「実家に預けていると思っていた」とコメントしていた。女のほうは、それこそ、これまで何度も車に寝かせて出歩いていたので、「まさか死ぬとは思っていなかった」のだろうが、哀れな娘たちだ。

とは言え、まだ幼い娘たちを実家に預けようがどこに預けようが、主婦で母たる女が夜に外出し、飲んで回ってくるという行為を夫が気づかなかった、あるいは、自由にさせていたとは、いささか信じがたい。この夫も、同罪に近いのではないだろうか。

 

子供を産んでいない私が言う資格はないかもしれないが、自分で産む性ではない男は、どうしても子育てに関する感覚は女親とはほど遠いと思う。ちょうど10年前のことだが、同じく2児を放置して餓死させた大阪の母親のケースは、同様に20歳で出産しているが離婚後のシングルマザーだった。その元夫、つまり、離れて住む父親は「ちゃんと育てていると思っていた」と発言したのを覚えている。会いにも来ず、養育費も送らないで「思って」いれば済むのかい。

 

ネットでは、妻が子供を産んでも夫が手伝おうとせず、ワンオペできりきり舞いしている妻のグチ記事はいくらでも見かける。妻は「自分が夫に何を求めているのか言わなくても察して欲しい」のに、夫は「言ってくれればやったのに」と言う。その致命的なズレは埋められない。妻が夫に「子供を見ていてね」というと、本当にただ見ているだけで、危ない目に遭いそうなら抱き上げる、とか、女親なら自然に出来る行為が全然できない、とか、家事を手伝ってもらうにしても、毎回、毎回、同じことを1から言わないとやってくれない、とか、買い物を頼んでも言った通りに買ってくることができない、とか、もう、「これなら、いない方がマシ」レベルの夫たちの話は汲めども尽きぬ状態で、結局、頼む方が面倒になり、妻はワンオペできりきり舞いし続けるのである。その間夫はスマホでゲームをやっていても平気だ。これでは少子化が解決するわけがない。

 

雇用機会均等法が成立して以来、女たちは、ごく当たり前に、能力に応じて社会に出て働くようになったのに、男の家庭における能力の伸び無さは、何だろう。

 

このたびの自民党総裁選で、3候補は、それぞれ、

不妊治療に健康保険を適用」

「保育園の整備や出産の無償化」

「(シングルマザーの貧困解決のために)女性の登用の目標値」

などと発言したが、なんかズレているんだよね。私だったらその時々の政権で方針が変わる出産費用のあれこれなんか当てにしない。そもそも健康保険に入っていたら出産手当は今でも出ている。

 

産むまで、あるいは産んだ瞬間だけの問題ではない。それから20年、育児は延々と続く。その方が問題を多く抱えると思っているが、家庭内のことは政権が介入しにくい話ではある。

 

男が変わらないと、女は子供なんて産まないよ(オツムがからっぽで下半身の行使が盛んな女は除く)。

お3かたとも奥様は専業主婦でしょう。家事と育児は全部奥様任せだったに違いない。