女性候補者を育てない

世界貿易機関(WHO)の事務局長が8月に急に辞任し、その後釜として、アフリカ(ナイジェリア)人と、韓国人の、それぞれ女性が候補になっているらしい。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020100801123&g=int

 

 

日本は、こういう国際舞台での選挙戦がからっきし下手だ。悔しいが、事務総長を出した韓国の立ち回りにはかなわない(事務総長は発展途上国の持ち回りなのはあるけれど)。

韓国は「恨」の国だ。恨むことでエネルギーを爆発させる。これに対し、日本人は、相手が外国となると、腰が引けてしまう。こと対外的には、私が「日本人の最悪の国民性」と呼ぶ「謙遜の美徳」が邪魔をしてしまう。

「日本なんか」「私なんてろくなものじゃありません」「私のような若輩には務まるかどうか」「愚妻、愚息」

こういった表現が日本から撲滅されない限り、日本人が国際舞台に立つのは困難だ。

私が知らないだけでそれなりの人はいるのかもしれないけれど、女性のこういう国際的リーダーは、緒方貞子さんご引退のあと、誰かいるのだろうか。

男性なら育てられているのかも知れない。日本は、政府の上層部が男だらけだから、女性の部下を育てない。

国際会議の場に出ると、日本側はいつも、高齢男性ばかり(通訳を除く。ただし、通訳は外部の専門家を雇う場合が多いだろう)。対して、交渉の相手側には、女性が何人もいたり、場合によっては女性がそのチームのリーダーである場合もある。

こういう光景を見て、男性政治家の皆さんは、

「日本は遅れている。もっと女性人材の育成を」

と思うか、思わないか。多分誰かを育てようとしても、仕事をさせるより、

「早く嫁に行け」

とか、

「誰が旦那のご飯を作るんだ」

とか攻撃し、女性を長期育成する姿勢はあと100年くらいしないと整わないのではないか。それを見ると、お隣の韓国に負けている。悔しいけれど、それは認めないとならない。

そして日本は、アフリカ人=支那の代表も、もちろん韓国人の代表も選びたくないのである。

困ったもんだ。

 

物事を変えたくないのは老人に多い。今般、政府が「脱ハンコ」に乗り出しているが、82歳の二階幹事長などを筆頭に、反対活動をする政治家もいる。

年を取ると、何かを変えること、新しいことを吸収するのに、拒絶反応を示す。そして、年功序列の日本の場合、管理者、上級者の地位に立つのは、ほとんどがそういうタチの高齢男性だ。これなら改革がスムーズに行かないのもやむを得ない。