「訴訟」という名の「暴力」

経済評論家の上念司氏が、名誉毀損で訴えられたのだそうだ。

 

私は上念氏の弁舌のファンで、月曜日朝6時から眠い目をこすりこすり文化放送を聞くことがあるが、訴えてきた相手は「津田大介」だという。あ、あの、あいちトリエンナーレ展で「芸術監督」を拝命し、「少女像(イアンフ像)」や「昭和天皇の写真を燃やす動画」を展示したバリサヨである。

上念氏から昨年言われたことが気にくわなくて、名誉毀損として300万円の損害賠償を求めて訴えてきたそうなのだ。

ところで、民事訴訟では、訴額(つまり、いくら請求するか)に応じ、訴状に収入印紙を貼る。もちろん裁判所の手数料であるが、訴額300万円までなら2万円貼ればよく、さほど高額でもない。上念氏によると、

「2万円の収入印紙を貼って300万円の訴訟を起こす手段がはやっている」

ということだが、訴えられた側はたまったものではない。

そもそも、津田氏も上念氏同様、言論人なのだから、言論人は言論で戦えばよさそうなものなのに、津田氏は上念氏をTwitterからブロックしているのだという。まともな言論では勝ち目がないから、代わりに訴訟という暴挙で圧力をかけようとしているのがミエミエである。

 

日本国憲法32条では、裁判を受ける権利を保障しているとはいえ、訴えられた側には、突然、膨大な労力、精神力と訴訟費用の負担を、数年間も強いられる。

上念氏には、勝ったとしても津田から1円も賠償を取れないのに、言論の自由を守るため、戦うことにしたそうだ。

 

上念氏は、弁護士費用を集めるため、クラウドファンディングを立ち上げたところ、3日間であっという間に1500万円以上が集まったそうだ。

私も、それを聞いて、及ばずながら、5000円(+消費税)を寄付した。

 

 

 

あの櫻井よしこ氏も、朝日新聞系列の植村隆氏から、イアンフ報道がらみで、名誉毀損で訴えられたが、原告の植村側は、最高裁まで争っておきながら、地裁、高裁、最高裁とも完敗した。これとても、最高裁まで5年もかかり、櫻井氏にはとんだとばっちりだった。彼女の言論を封鎖する目的も透けて見える。この訴訟では、賠償請求額は計1650万円だったそうだけど、なんと、植村氏に、代理人弁護士が、170名以上!付いていたのである。

訴状を手にした裁判官も、原告代理人の名前を印刷している訴状の冒頭の数ページを読んだだけで、ぎょっとしたのではないかと思うし、それほどの代理人も付いているんだぞ、という視覚的な狙いもあっただろうが、まるで効果が無かった。名義貸しをする代理人弁護士ってそんなにいるんだね。

 

Wikipediaで「津田大介」をひいたら、

とあって、笑えた。