松坂大輔論

40歳、といえば、どんな偉大なスポーツ選手だって、当たり前に引退している年齢だ。

松坂は、辞め時を逸したまま、ズルズル今日まで来た、という感じがする。

彼がどれほど偉大なピッチャーだったのは、私などが何か語るまでもない。

しかし、結果論かも知れないが、アメリカから帰ってきた時点で、もう現役投手としては燃え尽きていた。

なまじ、王監督に呼び止められてソフトバンクに所属するも、ほとんど給料泥棒と罵られ、なまじ、西武時代近かったから森監督の中日にテスト入団したけれど、これもかろうじて6勝にとどまってしまった。

王さん、森さんの温情は果たして松坂にとって正解だったのだろうか。

どうしてそうまでして、現役続行にこだわったのだろうか。

年上の奥さんの尻に敷かれ、ボストンに住んだままの妻子に送金するためとか聞いたことがあるけど、だとしたらこの奥さん、つええなあ~~。カネだけ稼がせ、旦那の近くに居て旦那を支えないのかな。

 

横綱の引退じゃないけど、まともに投げられなくなったと思ったら、スパッと辞めた方が美しい。

満身創痍の彼を、客寄せパンダ代わり、グッズ売り上げのためってわけではないだろうけど、どうして古巣の西武が引っ張ったのかわからない。

西武は、松坂の、プロとしてのスタートの場と、終了の場をつくってやった形になった。

これから解説者、コーチ、そしていずれは監督になるのかな。

 

墓参に行くときにしか京急線に乗らないのだが、途中、能見台という駅を通ると、横浜高校がある。

へえ~、ここなんだ、と思って眺めている。

松坂は、卒業したら、ベイスターズに入団を希望していたらしいのだが、いまとなっては、ピッチャーとして徹底的に鍛えてやれたパでよかった。

彼は、打撃もしたかったらしいけど、ベイじゃなくてよかった。