伝統にも変革が必要

柔道にカラー胴着が導入されてから、ずいぶんたつ。調べてみたら、シドニー五輪(2000年)で初めて導入されそうだ。

服の色が違えば、観衆にも、そしてもちろん審判にも見やすい。選手の勝敗も、区別が付きやすい。

カラー胴着の導入に対しては、日本が最後まで抵抗したらしいが(↓下の記事)、国際試合ではカラー柔道着の導入を譲ったそうだ。しかし驚いたのは、国内ではまだ胴着は白だけだとか。

 

 

ほかの競技は、対戦相手とは明確な区別を付けるため、ユニフォームの色が違う。バレーボールなんて、敵味方のユニだけでなく、同じチームなのにリベロのユニまで違う。

「伝統だから」にこだわりすぎることを、私はあまりよしとしない。

多分、日本の柔道連盟がカラー胴着に反対したのは、「柔道の発祥国ではないガイコクのガイジンが、日本の柔道に茶々を入れるな」という気持ちが根底にあったのだろう。しかし、識別をわかりやすくする創意工夫に「伝統」を以て反対するのも、ただの頑固、意固地にも見える。

 

大相撲には全然詳しくないのだけど、脳しんとうを起こすような「張り手」とか、相手の顔に肘鉄を食らわせる「エルボースマッシュ」なんて反則にした方がいい。それから、土俵から落ちたときに怪我を減らすため、土俵下にマットを敷くべきだと思う。こんなこと言ったって、「大相撲の伝統だから」と一蹴されてしまうだろうけど。

ついでに言えば、短命、病気持ちの多い引退後の体を考えると、体重制限もかけるべきだ。身長(cm)マイナス50くらいをmaxの体重とすべきではないか(つまり、身長180cmの相撲取りなら130kgが限度)。

柔道にも、相撲同様、もともと体重制はなかった。柔道に体重制を導入したときも、日本柔道連盟は、

「小よく大を制す」

とか言って反対したのではないかな。

 

おフランスの柔道人口は日本よりも多いと聞く。不思議だなあ、おフランスで日本発祥の柔道がここまで盛んだとは。

 

最後に。柔道着って、ちょっと組むとすぐ前がはだける。あの帯だけで前をとじていられるわけはないのだ。競技中にあんなにしょっちゅう服装を直す競技は他にない。見苦しいとすら思う。

何というか、前開きでなく、ジャージ型の柔道着など開発したらどうだろう。