本の中の一節だけ

かなり古いころの文章だと思うが、作家の故・藤本義一氏の書いたものを読んだ。

かなり驚き呆れたのだが、氏の元には、

「自分で原稿を書いたので読んで欲しい」

というものが持ち込まれることが多くなった、とあった。

中には、「読み賃」として1万円札が同封してあったりするが、全く謝礼も何もなく、ただ持ってくる人が多かったようだ。

これがまず疑問なのだよね。

 

1.ネットもないころの話だと思われるが、なぜ氏の自宅住所を知っているのか

2.なぜ「持ち込めば必ず読んでくれる」と思い込み、事前に氏の可否を確認もしないのか。

 

そして氏は、お金が同封されていたら現金書留で返送し、お金が同封されていなかったら一言だけ「人生は己を捜す旅なり」と葉書に書いて送るのだ、という。なんという手間と費用をかけさせられてしまうのだろう。

持ち込む人らといえば、ご想像は付くと思うが、定年退職した60代半ばから70代の人らだという。

そして、おしなべて「自分がいかに恵まれてこなかったか」と、恨みがましくだらだら綴るのだという。

こんな老人になってはいけないね。

 

あと、これは五木寛之氏の書いたものに出ていたことだが、JT=日本たばこに勤務する社員の平均寿命は、なんと「85歳」くらいで、日本人の、とりわけ男性の平均寿命を大きく上回っている、というデータがある、とあった。

ひえ~~っ。

JTに入社するくらいだから、社員はほぼ愛煙家だろう。日本中、世界中が「禁煙こそが善」と信じる中、想像だけど、JTの場合は、かつてどこでもそうであったように、デスクで仕事しながらでもタバコを吸って良いようになっているのかな?禁煙ファッショの流れから、おそらくは企業として唯一無関係でいられる職場かも知れない。

 

世の中で自殺した人のデータを調べてみると、喫煙者はいない、という話もあるそうだ。私自身はタバコ大嫌いだけど、タバコがストレス解消になるというのは、あながちウソ八百でもないのかもしれない。

何のストレスも抵抗もなく、愛するタバコをスパスパ吸って、JT社員は長命を保っているのが事実だとしたら、研究者らはもっと真面目にこの事実を、(彼らの肺がん等の罹患率もあわせてだが)、調べてみる価値はあるかも知れない。が、「禁煙ファッショ」の派閥の力によって、研究自体潰されるかなあ。

叩くとなったら、原発とかレジ袋とかを徹底して叩かないとアタマオカシイと思われるのと同じく。