上級国民、控訴せず、か

飯塚上級国民(90)は、今日までが期限だった控訴を断念した様子だ。

 

もし前言を翻して控訴したならネットニュースになっているはずだが、見ないし。

飯塚爺さんの住むマンションには、「外部の人お断り」のような貼り紙が貼ってあるそうだし、聞いた話では街宣車のような車がマンションに向かって叫び声を上げることもある、という。

となると、飯塚爺さんが「マンションの人たちに迷惑だから」という理由で控訴を取下げているとしたら、それは外部の暴力行為によるものだから、よろしくない。いくらトヨタがきちんと検証して「ブレーキを踏んだ形跡がない」と判断しても、爺さんがいまだそれを認めていない以上、後味の悪い結果になったともいえる。裁判の過程で、トヨタ社からの検査結果が出たとき、

「そうですか。それなら私の過失だったのですね」

と、(弁護人に止められていたにしても)一言でも認める発言をしていたなら、国民の怒りはここまでになっていなかった。

いっそ控訴して、上告して、高等裁判所にも、最高裁にも、ボコボコにされてしまえばよかったとも思う。その間死に逃げも図れただろうし。

 

全く逮捕されずにここまで特別扱いされてきた爺さんだが、収監されるかどうかについては、刑事訴訟法第482条が最後の砦だろう。

 

第482条
懲役、禁錮又は拘留の言渡を受けた者について左の事由があるときは、刑の言渡をした裁判所に対応する検察庁の検察官又は刑の言渡を受けた者の現在地を管轄する地方検察庁の検察官の指揮によって執行を停止することができる。
  1. 刑の執行によって、著しく健康を害するとき、又は生命を保つことのできないおそれがあるとき。
  2. 年齢70年以上であるとき。
  3. (略)
  4. (略)
  5. 刑の執行によって回復することのできない不利益を生ずる虞があるとき。
  6. (略)
  7. (略)
  8. その他重大な事由があるとき。

この2はしっかり当てはまるし、1だって使えそうだ。

 

そういえば、報道によると、この爺さんが控訴断念を伝えたのは、爺さんをサポートする、

「加害者を支援するNPO

という組織だったそうだ。はあ~~~~???? かがいしゃをほご??逆だろ?松永さんは保護されているのだろうか?怪我を負わされた9名の方々は保護されているのだろうか?治療費は皆さん自費か?

 

日本では、加害者は執拗に守られるのに、肝心の被害者は悲しいほど守られないのはよく知られた話だ。

この点に関しては、かつて自宅へ送られてきた荷物を爆発物とは知らずに開封した妻が殺されてしまった、山一証券弁護人だった岡村勲弁護士と、山口県光市で妻子を未成年に殺されてしまった本村洋さんが中心となって「被害者の救済」を目的に立ち上げた「あすの会」の活動によるところが大きい。

 

これに関しては、また機会を改めて書こうと思う。