あまり好きでなかったものたち 枝野 瀬戸内 一澤

 

 

立憲民主党は、枝野が選挙大敗の責任をとって代表を辞任するそうだが、私は枝野にずーっとやっていてほしかった。

あの冴えなさ、そして、これは生まれつきの造形だから言ったら悪いのだろうけど、彼が画面に出てくると、お釈迦様みたいに長い耳、そして、しまりのない口元と、言葉を発する度に長すぎる舌がペロペロ動くのがいやで、何を話しているのかより、口もとにばかり神経が奪われた。舌のせいか、滑舌が悪いことは本人も認めており、以前、

「お見舞い申し上げます」

と発言したところ、

「お祝い申し上げます」

に聞き取られてしまい、炎上したことがあったそうな。

だから枝野にはずーっと代表をやっていてほしかったのに。次レンホーだったらもっといいなあ。

 

 

 

 

亡父は、瀬戸内寂聴が大っ嫌いだった。

「あの女は、人の亭主を奪って、自分の子供を捨てたんだ」

というのが理由だった。それが出家し、坊さんと作家の肩書きで幅広く活躍しているのが許せなかったのであった。

人間、誰でも、異性関係でバカの1つや2つはやるもの。とりわけ、若い頃は異性にもてたくて仕方が無い。

たまたま好きになった人に配偶者がいた、あるいは、自分に配偶者がいながら他人を恋してしまった。

よくある話だ。私にも(多少)経験がある。

それだからというわけではないが、若い頃のバカは、後年、身を改めたのなら、多少は目をつぶってやっても良いように思っている。

もちろん、そのせいで傷ついた互いの配偶者や子供に対する免罪符にはならないけれど。

ただ一つ、瀬戸内氏が幸運だったのは、彼女の不倫や子捨てが、今のようなマスゴミやネットの発達する遙か前だったこと。

今だったら社会に出られなくなっていたぞ。

 

 

京都に行ったとき、ふと思い立って、知恩院近くにある「信三郎帆布」の店に立ち寄ってみた。

このズタ袋、もとい、トートバッグ、持っている人をよく見掛ける。「信三郎帆布」というマークが縫い付けてあるので目立つ。

 

 

しかし・・・

私はどうしても好きになれなかったし、今回も何も買わずに出た。

手工芸品なので、値段の高さは良いとして、やはりあの「ズタ感」が。上はスナップボタン1つだけでとじる物が大半で、これじゃあ上から手を突っ込まれたらたまったものじゃない。雨が降ってきても弱いし、スマホ入れも定期券入れもないズドーンとしたバッグばかりだ。あのゴワゴワ感、ズドーン感が好きな人にはたまらないんだろうけど。

一澤帆布といえば、兄弟間で血みどろの訴訟合戦を起こしまくっていたことでも知られる。

ことの発端は、お父さんの遺言状があるところに加え、長男がチープに偽造した第二の遺言状が出てきてしまったことだ。最初の裁判では「完全な偽造とは認めがたい」とされたが(裁判官ってこんなレベル?)、後年、信三郎の妻が起こした訴訟により、偽造と認められた。その間、兄弟で取締役解任合戦とか、まあ、醜悪にもほどがある争いを兄弟間で繰り広げた。

結局、従業員たちは、長男ではなく信三郎に付いていってしまい、長男は帆布の事業から追い出されてしまったようだ。というか、元々この長男は帆布の製造業に関わっていない銀行員だったそう。なのに、製造と経営にかかわり、父に次期社長に指名されていた弟・信三郎が妬ましくて仕方なかったのだろうなあ。

 

こういうドロドロがあったこともあって、このバッグは余計ゴワゴワに感じた。もう行かない。