ひな祭りとハマグリ

昨日は、ひな祭りの日だったが、母が昔作ったきめこみ人形のおひな様を出すのをすっかり忘れていた。

年に1度くらい出してやらないとね。昔、長野に住んでいたときは、何でも「月遅れ」でやる土地柄だったので、今から出して4月3日まで飾ろうかな。

 

ひな祭りのときには、ハマグリを潮汁にして食べる習慣がある。ハマグリは、貝殻が、他の貝の殻とは一切合わないので、夫婦和合の象徴として、縁起物として食べられているそうだ。もっといえば「貞操」を尊んで、という意味もあるようだ。テイソウなんて今時、死語に近いかなあ。うちの亡母なんかはかたくなに信じていたけどね。

 

 

横浜市だけなのかどうかわからないけど、駅などの公衆トイレに入ると、こんなポスターが貼ってあることがある。

 

 

「にんしんSOSヨコハマ」というもの。

予期しない妊娠、思いがけない妊娠など、とにかく、困った妊娠をした時、したかもしれない時の相談窓口である。

もうちょっと調べてみたら、妊娠中の体調の不安などの相談にも、それから、男性からの相談にも応じているけど、やはり主眼は、結婚もしておらず、望まない妊娠をした若い女性向けだろう。

 

でね、私がいつも「?」と思うのは、「思いがけない妊娠」「望まない妊娠」って何?ってこと。

これが暴力、強姦によるものだったら理解できる。そういうケースでは、産婦人科に駆け込めば、72時間以内ならば、薬で妊娠を防ぐことが出来るようになっている。でも、このSOSで想定しているのは、むしろ暴力でも強姦でもなく、避妊もしないでヤッちゃったとか、できちゃったけどまだ学生で、とかいう方だと思う。思わず、波平さんみたいに「ぶあっかも~ん」とどなってしまいそう。

妊娠したくないなら、ガンガン避妊すべき。それができないなら、ナマイキに性行為なんかするなってことだ。意図的にヤルことをヤッテおいて、「妊娠して困った、どうしよう」ってのは、バカじゃないか。

 

うちの亡母は、古くて古くてしょうがない人だった。私には、

「男の人とキスするのは、その人と婚約してから」

としつけた人だ。それ以上のこととなったら、当然、

「婚姻届を出した初夜までしてはいけないもの」

であった。キスは婚約、性行為は婚姻届と交換。そういうしつけを受けた私が、田舎から都会に出てきて、どれだけ周囲からズレていたか、わかるでしょう。

 

 

1月のこと、熊本市で、赤ちゃんポストを設けていることで知られる病院において、母親の名前を明かさない内密出産が行われた。

しかも、生まれたその子供のために、戸籍を、母親の名前を記載せずに、単独で作成できるかまで、法務省に掛け合ったと聞いた。

わずか10代で、もちろん結婚もしていないで出産するなんて、うちの亡母には断じてあり得ないことである。

しかし、世の中には、こういうふうに、家系的に下半身がゆるいとか、実の母親ですら娘の妊娠に気づかない家とかが実際に存在している。

すぐヤッてしまって、妊娠したわ、どうしよう、ってタイプはまず、一家揃って学歴は低く、貧困である。

言ったら悪いのだけど、そういうレベルの人間に子供を増やしてもらっても、少子化対策以前に、日本人のIQは低下するばかりだと思う。