女性と就労と産休

NHKのスーパー才色兼備アナウンサーの和久田真由子さんが、司会を務めていた番組を降板し、ほぼ出演番組がなくなったとネット上で知ったときは、「あ、もう33歳だし、そろそろ出産に入るのかな」と思った。どうやらそのようである。

これはおめでたい。

あんなスーパーレディだから、その遺伝子を受け継いだ子供はぜひ産んでほしい。NHKほどの企業だから、労働基準法はしっかり守っているので、女性アナは子持ちでもみなさん頑張っておられる。それに、NHKのアナという花形職であれば、夫のほうも、そういうキャリア女性と結婚し子供を持つ、ということで、自分にもどう負担がかかってくるのかは、自覚している場合が多いだろう。

ネットで見ていて腹が立つのは、「簡単なものでいいよ」なんて言いながら、自分はスマホをいじるばかりで、家事も育児も丸投げの夫らである。そういう夫の間に子供を2人も持つのは不可能だろう。

 

少子化少子化といわれて久しい。

2020年に産まれた子供の数は、84万832人と、歴代最少、5年連続減少を記録したそうだ。

だけどね、私がいろんなところで見聞きすると、結構、3人4人産んでいる女性って多いのだ。

TVを見ていたり、ネットを見ていても、

「うちも3人いるけど」

「うちは4人いるよ」

というパターンがゴロゴロ出ているのだ。何なら、5人いる、ってつわものだってそう珍しくない。

 

少子化といわれながら、産む人は、バンバン産んでいるような気がする。私の周囲の女たちは、子供なしばかりだが、3人4人5人なんてのは、たぶん地方に住んでいる女性たちだと思う。産まない女は産まないが、産む女は産む。ありがたいことだ。私なんて、母親から、2度の出産がいかに大変で、どんなに死ぬ思いをしたか、ということを、幼稚園のころからさんざん吹き込まれて育ったので、もうおそれをなして、出産をしようだなんて微塵も思ったことはないのだ。祖母の血を残さないためでもあるけどね。どうして何も恐れることなく、3人4人5人と産める女性がたくさんいるのか、理解を超える。

 

そういえば、NHKには、かつて、40歳前に結婚し、毎年のように出産をしながら1度も復職しないまま退職したAアナという方がいたなあ。

産休を取るなとは絶対言わない。聡明な女性たちにはぜひ子供は産んでほしいけど、私が一点、労働基準法にも絶対規定できないマナー的な問題ではあるが、彼女らにお願いしたいのは、

「妊娠前のキャリアでは、復職を待たれる状態をできるだけ築いてほしい」

ということだ。

それから、

「産んだあとは最低、1年はカムバックすべき」

とも思っている。

上述のAアナがぼろくそに言われたのは、立て続けに4人も妊娠出産を繰り返したことで、在籍していながら、7年もの間、一度もNHKに復職しなかったせいだ。

普通の人だって、夏休みを取っただけでも、復帰したら、なんかやり方が変わっていたり、雰囲気も違っていたりするのに、7年も、では、完全に浦島太郎になっている。出産の間々には、復職していないと、付いていけなくなる。会社って、そんなに甘いものではない。

 

和久田アナの場合はきっと、職場の上層部からも最大限の配慮をされ、産後の復帰を待ち望まれているはずだ。