13「がい」です、と言うエレベーター音声

日本語でも、英語でも、「数詞」は頭痛の種だ。

生まれたときから「1本、2本、3本」と数えている私のような日本人に、

「『イッポン』『ニホン』『サンボン』と発音が違うのは難しいよ」

と、昔つとめていた会社で通わせてくれた英語の先生(アメリカ人)は言っていたなあ。

そういえば、これと同じ質問を、中学1年生の、初めての英語の授業のとき、先生がクラスのみんなに聞いたっけ。

なぜ日本語ではポン、ホン、ボンになるのか、と。

誰も答えないので、先生が順々に指名していった。みんな「わからない」と答えたが、私が指されたとき、

「語呂を合わせるためだと思います」

と答えた。先生は「そうだそうだ」とニコニコしていた。

 

英語の数詞も複雑で、結構お手上げものである。

特に私がいくら学んでもピンと来ないのは(注:実はそこまで勉強していなかったりする)は、動物の「群れ」を表す数詞。

例えば、

 

ライオンの群れ  a pride of lions

の群れ  a herd of cattle

オオカミの群れ  a pack of wolves

の群れ  a school of fish

の群れ  a flock of birds

などと、動物の種類によって、群れでも用語が違うのである。これはホントにアメリカ人旦那が言うまんまを覚えるしかない。

 

と、前置きが長くなったが、今日エレベーターに乗ったとき、自動音声が、

「13いです」

と言った。

 

え?濁音?

 

13「GAI」って言ったことがない。というか、1階から何階でも「KAI」って言うよなあ・・・と思いつつ、そらんじていたら、「3階」「13階」のように、「ん」のあとは濁音の「GAI」にならないでもないような気がしてきた。ただし「4」のあとは絶対「よんKAI」であって、「よんGAI」「じゅうよんGAI」とは言わない。「何階ですか?」は「なんGAIですか」じゃなくて、「なんKAIですか?」と言うなあ。

 

調べたところ、

 

 

「さん」のあとは濁音になって正しいようだ。へえ。じゃ、エレベーターの自動音声は正しいわけだね。

 

日本中で、山口県民だけは、鉛筆などを数えるとき、4本は「よんぼん」と濁音になるそうで、山口県出身のアナウンサー志望者たちは、これを直すのにすごく苦労すると聞いた。が、間違いではなさそうだ。マイノリティーだから直さなきゃならないだけかも。気の毒だな。