不可解な「4300万円奪回方法」

山口県の田舎町で起こってしまった、4630万円誤送金事件。

今日までのてんまつを見ると、田口翔がカジノの掛け金として送金した決済代行業者3社から、カネが町に返され、これまでのところ、ほぼ4300万円が回収できたという。

あと、田口がデビット決済口座へ送った340万円の回収と、町が支出した弁護士費用の500万円余りの請求が残っている。後者の回収は、田口が出所後、死ぬまで働いても、全額回は無理だろうけど、前者はまだこれからも頑張って回収していくという。

 

けど、なんで回収できたのだろう。

 

聞いた話では、カジノ自体「公序良俗に反する行為」だということを町の弁護士が主張したこと、国税徴収法による差押え、取立て処分を行ったこと、それから、「犯罪収益移転防止法」に基づいて金融庁に届け出ろと代行業者に迫ったこと、だという。

 

私のような門外漢が勝手に推測したらいけないんだけど、いわば「公的なおどし」が功を奏した感じなのかな。代行業者らも、「面倒くさいことに巻き込まれてしまった。やばい」と観念し、この問題から手を切りたかったのは想像できる。

 

しかし・・・・

 

Q1.田口は、全額カジノに使って1円も残っていないと言っている、と田口の弁護士が言っていた。だのに、返ってきたということは、田口の言い分を調べもせずそっくりオウムのように言った弁護士、って、仕事していないんじゃないか。スーツの裾からシャツをだらーっと出していた弁護士、顔も名前も全然出ないけど、最悪、懲戒対象にならないか。

 

Q2. ギャンブルに溶かすために送金したのだから、何かに賭けて消費していたのではないか。なのにそっくり返金されたということは、まだ業者に預金していただけで、ギャンブルには使っていなかったのか。はたまた、代行業者が自腹を切ってまでこの件とのかかわりを断とうとしたのか?

 

Q3.代行業者にとって、相手はあくまで田口。だから、事情はどうあれ、田口の口座に返金するのが筋のはず。なのに、なぜ町はこの金を受け取れたのだろう? ひょっとしたら田口が、弁護士が作成した「決済代行委任状」にでも署名していて、自分の口座を飛ばして直接町の口座に入れることを承諾していたのかも知れないけど、どうなんだろう。

 

まあ、全額溶かされたと思っていたけど、9割がた回収できて、納税者としては嬉しい。債権って、回収するのは大変なんだぞ。

 

いまどきフロッピーを使っていて、日本中を笑わせ、あきれさせてくれた役所。多分、フロッピーをまだ使っているのはここだけぢゃないんだろうなあ。この事件をきっかけに、役所でもIT化がもっと促進されますように。