旦那のクズ兄の葬儀は、無事執り行われたらしい。旦那も姉さんも行かず、ごく限られた人数で送ったようだ。
クズ兄なのに、よくRitaのような良い娘をさずかったものだ。もう一人の娘、というか、兄さんの妻が結婚前に妊娠してしまい、兄さんが養女にしたDebbyは、コロナ陽性で出席出来なかったそう。
ところで、ユダヤ人は死後24時間で土葬、と宗教上定められているが、rabbi(ユダヤ教の坊さん)か葬儀場の都合かでそれができず、数日間遺体を保管したあとの葬儀となった。へえ、まあ、都合があるなら宗教上の理由をごり押しできないからね。
ところで、旦那に「兄さんの血液型、誰か知らない?」と尋ねたら、Ritaを含め、誰も知らないようだった。
土台、アメリカ人は血液型に関しておそろしく関心が薄く、死ぬまで自分の血液型を知らない人もザラだ。
日本には「血液型占い」なんてエセ占いまであるのが信じられないだろう。
ちなみに、うちの旦那はAネガティブ(いわゆる-)。旦那と顔がそっくりの姉さんはさすが医者だから知っていてAポジティブ(いわゆる+)。驚いたことに、Ritaも自分の血液型を知っていて、ABネガティブであった。へえ、希少な血液型だなあ。
ということは、旦那一族にはAが流れているらしい。が、旦那は、自分の兄さんのことを、
「あれはAbe伯父さんの子じゃないのかな」
と、わけもなく母の不貞を疑っていたので、もしかして兄さんだけOとかBだったら面白いなあ、RitaがABだから兄さんBかなあ、なんて思いつつ、少しでも秘密をさぐりたく、
「Ritaに兄さんの血液型を調べてもらう方法ってないの? 埋葬する前に」
と聞いたら、旦那から彼女にremindしてくれた。が、結局調べなかったらしい。
ちなみに兄さんは、妹弟と顔が全然似ていない。
家族って、どこも内面はいろいろあるよね。美しいこと、楽しいことばっかりではない。殺人事件は、親族間で一番よく起こる。
先日、珍しく両親が夢に出てきた。
相変わらず、「頭が明治」全開のようなことを言っていた。
しかし、考えてみたら、戦争経験者だった両親と私ら世代くらい、親子の間で、教育や、ものの考え、価値観、男女のあり方が激しく違ってしまった親子関係もないかもしれない。
だから、いまの年になった私から思い返すと、両親、特に父はトンチンカンなことばっかり言っていた。どんなズレたことでも、怒鳴ればいいと思っていた。
母は、頭が明治だったから、「お父さんは男だから何でも偉い」として、無学無教養な父でも逆らわなかった。
母の世代では、離婚したら食っていけないからだったけど、良く離婚もせず、死にもしなかったな、と思うこともある。
少子化、少子化というけれど、女性が一人で食っていけるようになったのだから、必ずしも結婚、出産をしなくなるのは自然なのだし、女性の生き方が良くなった側面でもある。