私立文系コースの廃止と女子

理数系が苦手、という人、特に女子は多いと思う。私も、英語のようにさらっと勉強すればかなり高得点の取れた科目と違い、理数系は、相当ヒーヒー言って勉強しないと、本当にわからなかった。

なにせ、転校した高校が、家庭科が一番強いというド田舎の女子校だったので、科学、物理や数学でⅢを採る生徒は稀だった。女の子と理数系は水と油だと思っていた。

 

 

昨日、こんな記事を見た。私立だからこういう判断が自由にできるのだろう。そして、それに見合う高レベルの女の子たちがこの学校に入学してくるのだ。親の年収が高いことも条件ではあるが、都会の子供たちは学校の選択肢が本当に広い。私なんて、横浜に出てくるまで、田舎の県を転々としていたから、頭の良い子は県立のトップ校に行くと決まっていたので、私立の学校は、「勉強のできない頭のワルイ子が拾ってもらうところ」だと長い間思っていた。この私立女子校の生徒たちは、とても頭が良い。しかも学校が池袋にあるなんて、遊び場にも困らんだろう・・・・ いや余計な話。

 

「本校では今年度の新カリキュラムから高3の私立文系コースを廃止して、全員が高3まで数学と理科を学ぶようにしました。早い段階から進路を絞らず、バランス良く学ぶことが大事だと考えています」

 

もちろん、理数系の高3レベルまで学んでも、私立文系の大学に行くことも可能だ。しかし、理数系が得意になったら、医師や研究者として、女子でも一生の仕事を得られる(ただのサラリーウーマンじゃなくて)。私立文系に進んで、源氏物語だとか英文学など学んでも、これといって新たな発明にも技術の進展にも貢献しないし。

 

これは私が好きな、イギリス在住の谷本真由美(めいろま)さんがおっしゃっていたことなのだが、イギリスでは、大学の文化系、哲学系が廃止の方向に進んでいるそうだ。その分の資金で、理工系に注力し始めたという。

そうだよね~、21世紀以降は、技術立国、科学立国の時代、古文や哲学を学んだって、そういう方面には役に立たないよ、と国みずから宣言したわけだ。もちろん、そういったものを研究する分には全然構わないと思うけど、そういう分野はかなり研究され尽くしている感があるし、個人の趣味や民間の寄付で勉強するにはいいけれど、国が税金を注ぐのはもうやらないよ、ということらしい。