勾玉(まがたま)

私は前世にどこかのお姫様だったので(笑笑笑)、

「古墳を見ること」

「お城を見ること」

「日本庭園を見ること」

が、こよなく好きである。

先日、普段ろくに読まない新聞(デジタル版)の「東京都欄」をざざーっと斜め読みしていたら、

「勾玉展」(まがたまてん)

という文字が引っかかった。

 

場所は、東京都大田区の郷土博物館である。

あんな行きにくい場所にあんな博物館(と言っても小ちゃい)があるなんて、全然知らなかった。

 

 

 

勾玉・・・・

なんて不思議な形状をしているものだろう。

 

 

こんな形状になっている理由は、誰にもわからない。いくつか説があるが、私は、「胎児の形」説を支持している。ごくごく早期のうちに、命として成熟することなく胎内を降りてしまった胎児に、古代人が特別なものを感じていたとしても不思議ではなかろう。でなければ、ここまで力をそそいでこんな玉を作ろうと思わないのではないか。

 

勾玉の素材は、メノウ、コハク、碧玉、そしてまれにガラスまであることを知った。埴輪を見ると、勾玉は、ネックレスやブレスレットなど、装飾品として使われていたのがわかる。

大きさは、ほんの1cm未満から、数センチまで。これらを、古墳時代(3世紀から6世紀ごろ)の人々は、どうやって、そういった硬い材質を、こんな「C」の形に磨き、しかも、こんな小さな穴まで開けられたのだろう。古代の技術は、ミステリーに満ちている。古代人は、もちろん現代人のような科学や機械は持っておらず、すべて手作業に頼っていたけれど、人としての基本的なスキル面では、現代に比しても何ら劣ったところはなかったと感じる。