少子化は改善しない

政治家は、少子化対策として、いろいろ案らしきものを出そうとしているが、主には「カネの支給」案だ。

子供を産んでいない私が言う資格はないかもしれないが、少子化は絶対回復しないと思う。

政治家が「カネを出せば、子供を産む」と思っているとしたら、おかしい。

子育ては20年前後続く。そんな長期間の経済的、心理的な苦労は、一瞬カネをポンと出しただけでは到底まかなえないだろう。

 

それに、少子化は先進国全体共通の現象だが、世の中の経済が発展し、教育(とりわけ女子に)が普及し、医学が発展して乳児死亡率が下がれば、人類は子供を産まなくなるのだ。多く産むのは、多く死んでしまうレベルの社会の現象である。おフランス出生率が高いというのは、あくまで「移民が産むから」である。生粋のおフランス人は少子である。

または、DQNとか、生活保護に浸っている女性もまた良く産む。賢くて、ちゃんと世の中で男性と同等に働ける能力のある女性は、これまた産まない。となると、男女平等というお題目のせいで、日本人の子供の遺伝子レベルが下がっている懸念がある。女性が男性に互して世の中で働く習慣の無かった時代、女性の生き方は、結婚して子供を産むことしかなかった。そうだとすると、知的水準の高い女性も子供を何人も産んでいたから、良い遺伝子も多数残ったはずだ。

 

あと、戦後のベビーブーマーを見れば分かるとおり、戦争から妻の元に帰ってきた男たちがすることはみな同じで、このために沢山子供が産まれた。だからといってまた戦争が起これば良いという訳では絶対ないが、国民の多くが死ぬ事態が起こると、それを埋め合わせようとする本能が降りてくるらしい。アフリカなどの、戦乱で暮らしを追われ、難民になろうとしている女性たちに子供が何人もぶらさがっているのも、人口を保とうとする本能のなせる業だろう。

また、これは亡母が言っていたことなのだが、不思議なもので、女性の体調が悪化したり、死を予感させるような状態になると、なぜかふっと妊娠したりすることがあるのだそうだ。これも、また、人口が減るのを見越した神のしかけだろう。

 

医学、教育、女性の労働が発達した世になると、どこの国でも子供は産まれなくなるのだ。

その分、死ぬ人が減って、だれもが長寿になる。

それだけの話だ、と思う。