一条恵観山荘が、鎌倉で一番好きだ。
それほど知られていないようで、観光客でごった返す小町通りや鶴岡八幡宮と比べたら、大変静かである。
温暖化のせいで、11月に入ってもまだ半袖で歩いている人もいるような気候。紅葉にはほど遠い状態だけど、紅葉が赤くなったらもっと混むかな。
常時公開しているわけではないようなので、お出かけの前に要チェック。
この、ぴかぴかに磨かれた床に丸窓が反映して2つになっているのが好き。
苑内にいくつもある手水鉢に、菊がちりばめられているのもすてきな心遣い。
谷もあって、小川も流れていて、心が洗われるようだ。
これはもともと、後陽成天皇の第九皇子がお住まいになっていた別邸を京都から鎌倉に移築したもの。
本当に素晴らしい。
アメリカ人は、戦争に負けた日本から、貴族とか華族といった地位を憲法で奪い取ったけれど、かつて千年以上もの歳月に、こうした文化をはぐくんでくれたのは、間違いなく皇族、貴族たちだった。
こちらもしかり。
旧華頂宮邸。おしゃれな洋館である。建物の中には入れないが、庭園には無料で入れる。ここも好き。
その近くにあった、穴子丼の名店「佐可井」は閉店してしまって残念そのもの。普通の民家を改装したレストランだった。