哺乳類の分類学

昨日、上野の国立科学博物館のクラファンについて書いた続きで、国立科学博物館ネタを。

 

先月、同館で6月16日まで開かれている「大哺乳類展」を見てきた。

 

同館が所蔵する、数えきれないほどの哺乳類たちの剥製が、ずら~~~~~~っと展示されていた。

一体、神様はなぜにこれほどまでに、多種多様な哺乳類をおつくりになっただろう(かなりはすでに絶滅してしまっているのだが)。全部見るのに、かなり疲労した。

 

ところで、人は、というか、研究者たちは、なぜ「分類」をするのだろう? 

この疑問に、かなりの説明が割かれていた。

分類の超基本は、もちろん「見た目」。見た目が似ているものを「同類」とするのだが、現代のように、DNAの分析技術が発達すると、とんでもないことがわかってきたのだ。

その例が「クジラ」。

私のようなど素人だと、魚と大差ない、と思って、サメかマグロの仲間にしてしまって不思議とは思わないだろう。

 
ところが、だ。最近の科学では、DNAを詳しく調べてみると、クジラは、キリンなど、2つに割れた蹄をもつ「偶蹄目」の近縁であることが判明した、というのだ。従って、まだ諸説あるらしいが、同館では、クジラと偶蹄目を同一の目として「鯨偶蹄目」と表示しているではないか!!!

 

クジラは「カバ」の近縁であることはすでにわかっていたそうだし、水と生きるカバなら、な~~~~~~んとなく私でもわかりそうな話だけど、キリンと近縁、って、にわかには信じがたい話である。

 

まあ、こういう分類学も、次々に新しい説が出て、修正や変更が加えられていくものだろう。

だからこの「鯨偶蹄目」という分類だって、いつまで支持される説かわからないかもしれないけれど、本当にびっくりしたので、紹介してしまった。