喜ぶのが苦手

頭がカチコチに古い両親に育てられたせいだろう。

私は自己肯定力がひどく低い。ブログにいろいろぶちまけているのは、その腹いせのようなものだ。

 

「男はみんな女より偉い」

「女の利口は男のバカと同じくらい」

「世の中なんでも男が優先」

「何かあったら何でも自分が悪いと思いなさい」

 

こんな教育ばっかり受けてきた。

ぱっとしない人生も、親の教育のたまもの。

10代の当時、毎月の生理が尋常でなく、苦しめられたのも、女なんて生きているだけでハンデだと思い知る材料になった。

気がついたら、これといって大きな成功体験というものがない。

 

最近、とある公募に、私が投稿した作品が選ばれた。毎年、授賞式があるのに、今年は武漢ウイルスのせいで、オンライン発表会だけになった。旦那と見ていた。自分の名前が大きく呼ばれる照れくささも知った。それから、まずは表彰状が来て、次いで、賞金の●●万円が送られてきた。

「銀行口座も教えていないのに、賞金はどうやって来るのだろう」

と思っていたら、いまどき、なんと、「現金書留」で来た。あの封筒の中に、美しいのしが入っていて、その中に●●万円、ピン札で入っていた。

それでも、なんか「喜んだらいけない、自慢したらいけない」というブレーキが働いて、素直に喜べない。

成功体験が少ないので、喜ぶ方法がわからない。

友人に話すとしても、親が生きていたら、

「人の自慢話なんて聞かされたって面白くないんだから、やめておきなさい」

と釘をさされてしまうだろうと思った。それでも、2、3の友人に話したら、大層びっくりされ、おめでとう~~の言葉とともに、

「鰻の美味しい店を知っているから」

ということで、おごらされることになった。いわゆる「お福分け」ってこと?

たかられるのも、幸せなことだ。

私は、自分で子供を持とうと思ったことなど微塵もないが、もし持ったら、どうしつけていたのだろう。特に、女の子だったら。

なんか、涙が出てきた。