てんや「キス」の英訳

「キス」といってもkiss、ではなく、魚の鱚の話。

 

我々は、「てんや」が好きである。あんな低価格であれほどおいしい天ぷらを食べられて、大満足だ。

 

いつも、メニューの写真を見ながら決めて、私が店員さんにぱっぱと日本語で注文してしまうので、英語のメニューが存在することは、最近まで知らなかった。この前、アメリカ人旦那が、

「天ぷらセットに、追加して注文したい」

と言ったので、scallop(ほたて)、lotus root(れんこん)などと説明してやっていたら、店員さんが英語+K語+C語の表示がされたメニューを持ってきてくれたのだ。さすがインバウンドの影響。

実はそのとき、私は「キス(鱚)」の英訳がわからず、まあ、アメリカ人なんか、魚なんて鮭とサバとタラくらいしか知らないから、「white fish」とか言ってごまかそうとしていたのだ。で、メニューを見たら「sand borer」とある。へえ、英語ではこう言うんだ、と思った。しかし、旦那が、

「Sand borerって言われたって、わからない」

と。はっはっは、そうだよね、土台知らないものは、英訳したって知らないよね。

「ゴボウ」なんかもそう。旦那はゴボウ好きなのだが、いくら「burdock」なんて言っても、それ自体知らない英語民族には、通じない。