わたしゃ、これだけ長い間英語を勉強していても、当たり前だけど、native speakerの足元には到底及ばない。
あの、native speakerの、なんというか、うまく表現できないんだけど、日本語には絶対にない、
「ぐにゃ~~っとチューインガムを伸ばすような口の使い方と発音の仕方」
は、ひらがなカタカナを、リエゾンもせず、ぱきっ、ぱきっと読むだけの日本語話者には、逆立ちしたってできないのである。
この間、旦那から、「stoned」という単語を使った文章をメールでもらった。
「stone」といえば、ご存知の通り「石」である。しかしこれは、その「石」が動詞になって、過去形か過去分詞形に変化しているではないか。
な、な、なんだ?こんな、中学に入るとすぐ習う平凡な単語にも、いまだ知らない用法があっただなんて。
私は、「恐怖か何かで石のように体が固まってしまう」という意味かと思ったが、調べてみたら、
「麻薬をやってハイになる」
という意味だったのだ。なぜ「石」が「麻薬でラリラリラ」になる状態を指す動詞になるのだろう。
かように、外国語というものは、そのnative speakers以外には、一生勉強したってわからないことだらけである。
あるTV番組を見ていたら、おそらくはかなり左巻きであろう(そして、露骨な反トランプで親アメリカ民主党である)お笑い芸人のパックンがコメンテーターとして出ていた。妙な人選だな、とも思ったが、とりあえず彼は、王室のないアメリカ人として、日本の皇室に対するそれなりのコメントをしていた。が、しかし、一瞬、「なにっ?」と思った言葉を発した。
「日本国の小腸(or 省庁)として」
すぐ、はは~~ん、と思った。言うまでもないが、彼は「象徴」と言いたかったのである。しかし、「象徴」は、発音がフラットであるのに対し、「小腸(省庁)」は、「小(省)」にピッチアクセントが来る。「象徴(省庁)」と「小腸」とは、ひらがなで書いたら同じでも、アクセントが違えば、意味も完全に異なる。
ハーバード大卒の彼は、日本に住み、日本人の妻を持ち、「プレバト」で俳句を詠むくらい日本通の才人なのに、いまだ発音がガイジンっぽい。パックンでもそうなんだから、私がいまだ英語でびびっていたって、しょうがないよね~、と、自分に言い訳をしたのであった。
ただ、漢字表記に頼る言語である日本語は、同音異義語が多いという欠点は確かにある。