嫁に染まる

王室を嫌ってアメリカに逃れてきた人々の子孫である現アメリカ人も、その実、イギリス王室には、ものすごい関心がある。根は「王室だーい好き」らしい。

アメリカのスーパーマーケットのレジ近くの棚には、イエロー週刊誌が多数並んでいるのだが、私のつたない英語力でも、表紙を見たら、芸能人のくっついた離れたネタに並び、英王室の話題ばっかである。ちょっと読んだら、

「キャサリン、王室初の双子妊娠」

「判明! 女の子の双子」

なんて見出しなので、へ?そんな発表あったか?と思った(やっぱり、ガセ)。

「アンドリュー王子逮捕」

なんて見出しもあった。日本で皇族にこんな見出しの報道など考えられないから、アメリカ人にとって外国の王族は、芸能人と大差ない扱いなのだろう。ちなみに、同王子はいま、性的スキャンダルに巻き込まれている。彼の兄であるチャールズ王子やカミラ夫人のネタもあったが、ヘンリー王子と、アメリカ人妻であるメーガンネタもてんこ盛り。しかし、こっちの若夫婦、評価がひどい。「さよならハリー」とか「王室がメーガンにむかつく」とか。

 

幼いころから両親の不仲を見て育った、孤独でできの悪い王子を、アメリカのバツイチ年上女優が篭絡した。

というか、こういう女を嫁に連れてきても「No」を言わなくなった王室も、ひどく寛大になったものである。

話によると、兄のウイリアム王子は反対したそうだが、世の中、こういうことは、反対されればされるほど燃えるものだ。

そしてこの女は、セレブになりたかっただけで、英王室の伝統に従うことも、溶け込むことも、みじんも興味のなかったことは明らかである。

 

「殿下」の称号は返上するらしいが、「王子」の地位ははく奪されないし、王位継承権第6位という地位もそのままで、公務を辞める、っていったい何じゃい。保険付きの引退である。楽で美味しいとこ取りではないか。どうせ、兄に3人も子供が産まれ、自分は一生ヒラ王子、国王になる可能性はもうゼロに近いからって、ここまでアメリカ女優嫁に言いくるめられ、カナダで暮らすって、いくら助成金を返上するにしても、プライドはないのかい、と思う。どうせなら、王籍離脱まですべきだ。メーガンと離婚しても王室に戻れない、という条件付きで。

 

男はどういう嫁を貰うかで人生変わってくるという好例である。

そういえば、以前、デンマークでは、第2王子が香港から「初のアジア系嫁」を連れてきて、大変な話題になった。この女性はドイツ語が話せたため、ほどなくデンマーク語も覚えたため、国民からの人気も高かったけど、王子が白人女性と浮気し、結果、離婚した。

やはり、王族が異人種、異国人と結婚って、本当に難儀なことだ。しかも、最近の王子の相手はみんな平民だから、ロイヤルの素地は流れていない。

あのメーガンは、何か批判的なことを言われると、

「それは私が半分黒人だから差別している」

と、マイノリティーの伝家の宝刀を武器に反論するのだそうだ。そういう開き直りで人の口をふさぐってのは、許しがたい。

 

どこかの皇室でも、うさんくさいKKがヒモのように吸い付いて離れずにおり、問題を起こしている。

こっちのパターンでは、ヘンリー王子と異なり、結婚したら、女性の方は皇籍離脱をしなければならないことが法により決まっている。しかし、王子とKKが違うのは、王子は資産家だけどKKは無一文なこと。メーガンとKKが共通しているのは、王室(皇室)に畏敬の念がなく、金づる、生活手段と思っているところ。

ヘンリーは、嫁に染まってしまったが、KKの方は、皇室に連なるなんてとんでもない。というか、まだ結婚を諦めないのかしら。