アマチュアが常にプロより下、ってことはないと思う

テレビ朝日系列で放送する「格付けチェック」が、年末年始の民放番組で最高視聴率(22.8%)を獲得したという。

安定だな~。

 

私は、たとえば、USBドライブをPCに差し込むときの上下とか、手袋の左右とか、まず一発で合ったことがなく、「2つに1つの確率に弱い」ことを十分承知している。今回も、録画した番組をじ~っと観たけど、吹奏楽も、ダンスも、「高校生」と「弟子」のほうがずっと優れているように感じた。私の目と耳が素人だといってしまえばそれまでだけど、

「プロのほうが、チャンピオンの先輩のほうが、上だ」

という前提が絶対正しい、ということはないのではないか。もし「自分でカネを払って見に行く、聴きに行く」ということになったら、間違いなく、優れた演奏をした高校生たち、関節の柔らかなキレッキレのダンスを披露した弟子くんの方を見に行く。

 

毎年、最高級ワインを当てるコーナーもあって面白いが、あれほど真剣に集中したって、当てるのが難しい「最高級品」って何だろう。数が少ない、産地が有名、葡萄の当たり年、などの要素も重なっているのだろうけど、市場の原理やマーケットの戦略によるところも大きいのではないか。そして、「高い=美味」ではないと思うけど。

あれほど区別のつかないものだったら、5000円どころか、コンビニの800円のワインだって養命酒だって、自分はそれが美味しいと思っていれば最高のワインだと思う。

カニだって、カマボコメーカーが総力を挙げて作り上げたカニもどきに慣れ、それが美味しいと思えば、1杯数万円のカニより美味しいと思ったってシアワセ。「プロ>アマチュア」の方程式とだぶるが、冷凍技術が進んだ昨今、「生>冷凍」が絶対とも限らないと思う。

 

楽器だって、ウン十億円と練習楽器も私の感じとは逆の結果が出た。高級楽器だから優れた音に聞こえなければならない、ってこともないのではないか? 仮に、コンサート会場に練習楽器を持ってきて、

「これは、10億円のストラディバリウスです」

と前ぶりしてから演奏したって、観衆は気づくとは思えない。

ストラディバリウスはさすがねえ」

と、うっとりしたりして。人間、「思い込み」「暗示にかかる」の方が、現実より勝るのだ。

 

以上、高級品に縁の無い庶民のつぶやきでした。