「スマサポ」より、今回のKDDIの通信障害について

ITに疎い私は、この、見た目も声も可愛らしい、バーチャルITコンシェルジュはるかさんが解説してくれる動画「スマサポ」のファンである。

You tubeといっても、ガセなども多々あるけど、これは役に立つ。こんな情報を無償で公開してくれる、って、なんとありがたいこと。動画は全部で14分44秒。

 

 

さて、動画をUPすることは滅多にしない私だけど、今回さまざまに学ぶことがあったので、その為にも控えておくことにした。

 

まず、今回のKDDIだけではなく、2021年10月にも、docomoが、同様の通信障害を起こしている。この際、政府は、docomoの障害を教訓とするよう、他の携帯事業者にも指示したそうだが、それが生かされなかった、と受け止められているようだ(7:55~)。

 

今回のトラブルの原因は、7月2日(土)未明にKDDIが行った、旧ルーターから新ルーターへの交換作業らしい(4:31ころ)。

しかし、この新ルーターへ交換したところ、VoLTE交換機からアラームが発生し、やむなく、業界で「切り戻し」と言われる、旧ルーターへの切り替えを行ったところ、日本全国の端末から「アクセスさせてよ~」が殺到(土曜日の未明にそんなに通信するのかい~~?)。VoLTE交換機の負荷が急上昇、そこで、流量規制を行ってVoLTE交換機の負荷を軽減(6:01ころ)。この規制の間、二次的な障害が発生した模様(6:24)。この二次障害を解消するために、西日本と東日本とでデータの復旧を行っていたため、昨日7月5日まで通信障害が起こっていた、ということらしい。

 

どんな機械でも経年劣化する。それを交換するのは必須だし、一般のユーザーたちに極力負担がかからないよう、土曜日の未明、と、個人客法人客とも寝静まったころに作業をしている(1:44ころ)。客の都合なんかより、自分らの休暇や都合が最優先のヨーロッパの会社だったら、堂々9:00~17:00の間にこういう作業をしないかなあ??

 

KDDI側もおそらく協力ベンダーらとともに深夜の作業にあたったのだろうけど、それであっても、人間のすることだから、どうしてもミスは起こってしまう、ということのようだ(11:21~)。

 

私が一番嫌いで聞きたくない話だったが、一般ユーザーらが、auショップへ殺到し、ショップの店員さんらを怒鳴りつけた、という(10:22)。怒る気持ちもわからないでもないが、店員さんらには、何も出来ない。怒鳴られてトラウマになってしまったり、退職したりする人が出ていまいか。日本人は土台、サービスは完璧に動くのが当たり前だと思っている上、「お客様は神様だ」というひどい思い込みが横行してしまっているので、わずかな金を払っているからといって威張りまくる客の多いこと。

 

今回のようなトラブルの対策としては、多少金はかかっても、通信手段を複数用意しておくことだという。1つのスマホにdual SIMができるなんて知らなかった(11:49~)。Dual SIMにしなくとも、KDDIではない格安スマホをもう1機持って置くのも手かと思う。今回の障害をもって、他3社は「2機目をどうぞ」の売り込みにかかってくるかも。

固定電話も解約しないこと。

 

とにかく日本人は、いかに「完璧なサービス」が「当たり前」と思っていることか。それが成り立っているのはスゴイことだと改めて感謝しないと、と思う。たびたび言及しているが、「動かないことをあきらめるのが最善の策」と思っているヨーロッパの人々が、この怒り様や、KDDIの謝罪会見を見たら、どう思うか? アメリカだったら、コールセンターが塞がってきたら、インドに転送するという手がある。めちゃくちゃなインド英語で通じないスタッフらに応対させて平気でいる。

 

それと、なによりも心配なことがある。これまで、KDDIは、政府からの天下りを一切受付けてこなかったそうだ(すごいぞ)。それが、トラブルの未解決な間から、総務省が「ペナルティーを」などとしゃしゃり出てきている(10:53~)。偉そうに見張っているだけの総務省が「ペナルティー」なんて、なにさまじゃ。

そして、これをきっかけに、

「ペナルティーを重くされたくなかったら、総務省OBを●人ほど天下りさせろ」

と圧をかけて来そうなのが、最もおぞましい。通信のツの字もわからないおっさんらが何人も、新聞読みと茶飲みに来て金をもらうことになりませんように。

がんばれKDDI