秋来ぬと 目にもさやかに トンボたち

もう、小中学校が2学期に入ったのか、と思った。

プールに行ったのに、子供が全然いなかったからだ。

「きっと、宿題に追われているんですよ」

と、プールの人が言った。かもね。2学期は来週からだそう。

それに、この2日ほどあまり暑くなくなったしね。やっぱり屋外プールは日光がギラギラしてなんぼ、ってところだろう。

 

プールの上には、トンボが何匹も飛び交っている。あちゃ~、もう秋だ。しっかしトンボたち、こんなところに間違って卵なんか生んだらだめよ。

私は最初に、ウオーミングアップ代わりにプールを歩いて往復する。ちなみに、アメリカ人旦那に、

「水中歩行、って英語でなんて言うの? Water walking?  Walking in water?」

とテキトーな推測をぶつけたら、

「Wading」

と返された。ええ~、wadeなんて動詞、見たこともないよ。とりあえず一つ勉強した。

 

そのwadingをしているとき、水面にトンボが一匹、浮いているのを発見した。あれれ。

私は子供のころからずっと虫は平気。このトンボ、両手ですくってみたら、もう8割方溺死している感じだった。

そのままプールのへりに持っていっておろし、監視員のお兄さんに、

「このトンボ、溺れていました。まだちょっと生きているみたいですけど」

と言ったら、つまんで持っていってくれた。