10代真ん中から20代真ん中まで、私はデブ&ブスだった。
人生で一番若くて可愛い年代（？）とされる盛りを、一番太ってブスで暗くすごした。当時の写真は見るのもイヤだ。
父の転勤のせいで田舎で暮らしたが、その土地が大嫌いで、東京にさえ出れば何とか開けるだろうとあがいて大学に入ったものの、東京の女性の綺麗さには逆立ちしてもかなわず、カレシを見つけようと男性の多い学部に入ったのに、総討ち死に状態だった。無駄な努力はしても無駄、ということだった。
結婚した前後から苦労でどどっと痩せて以来、ずーっと体重を保っている。かつては電車の中で、席が空いていても「私の尻を押し込んだら失礼だ」と、なかなか座る気にならなかった。今なら座っても嫌がられないので安心である。
しかし、電車の中で見る今時の若い女の子って細いねえ。折れそう。私にだってあのくらいの年齢の時があったのに、デブ芋だった私とは天と地の差である。彼女らがアメリカを歩いたら、周囲に驚嘆されるであろう細さだ。
今は、ロングスカートが流行しているらしい。ファッションにうとい私は、その種類とか名称がわからないけれど、ゴムのウエストでほそ～い下半身を、くるぶしくらいまで包んでいる。上もふわっとしたブラウスをまとっている。私が彼女らの年のときにゴムのウエストなんか着ていたら「ウエストが太すぎてボタンがはまらないから」と思われただろう。
それに、彼女たち、のきなみ、お餅のような白くてふわふわした肌をしている。私は外に出るとき腕カバーで日焼けを防止するのだが、彼女らはそんなダサイものは付けていない。なのに、彼女らの肌は日焼けしていない。
色白なだけでなく、ムダ毛も全然見当たらない。あれって、脱毛サロンにでも行っているのだろうか？
私なんて、中学生くらいから手足にかなりのムダ毛が生え始め、これとの格闘に、かなりのカネと努力を費やした。
除毛クリーム、ブリーチ（色が薄くなるだけで、量は減らない）、カミソリ（これは毛先がバリバリ生えてくるので逆効果）、脱毛ワックス、等々。最終的に、脱毛器を買ってきて、今でもこれで時々手足の毛を抜いている。
今時、脱毛サロンっていうと「VIO脱毛」とか言って、陰部から肛門まで脱毛してしまう施術が宣伝されているけど、あれって、どんなものだろう？ みんなで温泉に行って、一人だけツルツルっていうのもねえ。介護されるようになったらおすすめらしいけれど。
もう引退したけど、体操の内村選手のわきの毛はすごく濃かったね。あのくらいだと、脱毛した方が採点上も有利だったのじゃないかと思う。うちのアメリカ人旦那のわきの毛は、茶色っぽくてふわふわしている。
全然関係ない話だけど。
この手の話が大好きな旦那からもらった猫の写真。
「猫を飼った、名前を付けなきゃ。マジメな案だけくれ」
ご想像にお任せします。
