日ユ同祖論 失われた10部族は日本に来たのか

うちのアメリカ人旦那はユダヤ系である。でも、ユダヤの戒律なんか全然守っていないフツーのアメリカ人だけど。

 

旦那の亡父が日本に来たとき、彼は、日本のひらがな、カタカナを見て、

ヘブライ文字に似ているね」

と述べた。確かに。我々日本人は、学校で「ひらがな、カタカナは、漢字の一部から取って作られた」と教わったけど、実際、ヘブライ文字を見ると、日本語のかなに酷似している物が多い。

 

旦那が読んでいた、とある本の、和訳本を借りた。

 

 

ヨセフ・アイデルバーグ著「日本書紀と日本語のユダヤ起源」という本。

著者は、7カ国語に通じた、博覧強記のユダヤ人だ。

紀元前721年、アッシリア帝国の捕虜になって以降、地球上のどこかに散ってしまったイスラエルの10部族が、日本にたどり着いたかもしれないという「日ユ同祖論」を立証するため、京都の神社に神官として仕えながら、日本語の中に残る様々なユダヤとの共通項を掘り起こした記である。

ところどころ牽強付会のような印象もまぬがれないが、読み物としては十分面白かった。

たとえば、

 

「日本語の数を数えるひい、ふう、みい、よ、いつ、むう、なな、や、この、とお、はヘブライ語で読み解ける」

「日本の、神話時代とされるころに存在したとされる天皇たちに残る伝説が、ユダヤのサウル王、ダビデ王、ダビデの息子ソロモン王、のそれらと酷似している」

「ヤマト、ヤサカ、スメラミコトといった言葉もヘブライ語

などだ。ちなみに、「ヤマト、ヤサカ、スメラミコト」は、「ヤハウェの民、神を見る、サマリアの王(国)」という意味だという。

 

日本人は、どこから来たのか誰も知らない。そして、日本語は、世界中のあらゆる言語と比べても、どの言語とも共通性がないほどの「孤児」であることは言語学者らの間でも知られている。なかには「ウラル・アルタイ語系」という学者もいないではないけれど、それほど異端な言語の中に、ヘブライ語との共通語と思われる単語を、筆者は500発見し、列記している。偶然と呼ぶには度が過ぎている。

 

また、日本の民謡に、意味はわからないけど、

「ヤサ、ホー、エンヤー、エイサー」

などの歌詞が入っているものがある。これらの言葉は、単なる「かけ声」で、日本語としては全く意味が無いものながら我々は歌っているが、筆者によると、ヘブライ語なら意味がすーっとわかる、と説明される。

考えてみれば、何の意味も無いのに、疑問にも思わず歌詞になっていること自体、不思議な話だ。

 

そして、この本の表紙には、見ての通り「勾玉」が出ている。

勾玉については、私はこの不思議な形状にひどく興味を惹かれており、昨年、勾玉を集めた博物館に見に行った話は書いた。

 

 

筆者によれば、勾玉の形状は、ヘブライ文字10番目の「ヨッド」

 

yod

 

に似ており、これは神の名「ヤハウェ」の短縮形「ヤー」と読める、という。

三種の神器のひとつに「八尺瓊勾玉」(やさかにのまがたま)がある。アマテラスが孫のニニギノミコトに授けたとされる。上に「ヤサカ」とは「神を見る」という意味だと書いたが、細かく書くと、「ヤー」は「神」、「サッカ」は「見る」、つまり、「八尺瓊勾玉」とは、「神を見る勾玉」という意味になるという。

 

古代のことなので、想像に任せるしかない話だが、言論は自由だし、実に興味深い。

私が勾玉に惹かれるのも、ユダヤと同祖の血が騒ぐからだろうか・・・・?

そして、旦那も、

「あなたが私と結婚したのは、同じユダヤ系の子孫だったからだね」

と言う。

そう言われれば、納得するしかない、かなあ。それ以外に、この人と出会って結婚した理由が見つからないから。