膨大な税の拠出

昨日、新聞を見ていて、自治体には「財政調整基金」というものがあり、それが一般の「貯金」に当たるものだと初めて知ったが、この武漢ウイルスのせいで、どこの自治体もそれが底をつきかけているという。

横浜市も、5月成立の補正予算で同基金から10億円を取りくずしたので、同基金は残り28億円になってしまったそうだ。頼みにしていた外国のカジノ業者にも逃げられ、少子高齢化が進み、東京の隣で、市として日本一大きいとはいえ、財源は心細い限りである。

 

しっかし、なんで今回のこの武漢ウイルス被害を各国、各自治体が自分の財布で負担しなければならないのだろう。そもそも、武漢での初動の遅れ、正確な情報の非開示、そして、さんざん恐喝し、ポチにしているWHOの無能事務局長の口を経由して発せられた北京発の誤ったメッセージにより被害を被った事実がどれほど大きいことか。世界各国が一枚岩となって、支那に対して何らかでも損害賠償請求などの法的措置は取れないものだろうか。自分らの落ち度でもないことで、これほどまでの税の拠出を強いられたままでは馬鹿みたいではないか。

 

さて、休業が続いたせいで、収入が途絶え、盗みを働く者や、生活保護を申請する者らが増加しているそうだ。これ以上生活保護申請者が増えたら、自治体も踏んだり蹴ったりである。

「もうこれ以上財源がないので、生活保護の申請を受け付けません」

とは言えないものだろうか。もちろん、そんなことを言おうものなら、左巻きとか人権派とかが大騒ぎするのは目に見えている。が、左巻き人権派って、予算や財源についての見識がほとんどない。自分の懐は痛めずとも、役所に請求すれば、カネは無尽蔵に降ってくるものだと決めてかかっている。

かつてソ連憲法には「働かざる者食うべからず」と書いてあったというが、賛成である。

 

世の中には、生来、障害で働けない人はもとより、どう頑張ってもまともに働く能力や意欲のない人はいる。今回、お金が底をついて生活保護の申請に出る人らを聞いて、

「なんで貯金していなかったの。実家とか親戚に頼れないの」

とも思ったが、これまで非正規の仕事にしか就けず、カツカツの生活を送ってきたとか、実家もどうしようもなくて、家出して一人で生きて行かざるを得なかった複雑な背景の人とかは、いるんだろう、でも、人間、最低1年間は収入がなくても暮らしていける貯金は必須だと思う。今回の休業だってほんの2~3ヶ月ではないか。それに、生活保護に駆け込む以前に、浪費家だったとか、まともに働かずすぐ辞めてしまうとか、当人の落ち度は勘案されるのだろうか。

 

私が新卒で就職したのは、コテコテの日本企業だった。職場にはなぜか、悲劇的に仕事のできないおじさんが何人もいた。いくら彼らより女性社員の方が仕事ができても、女性は昇進なんてありえなかった(せいぜい「主任」)。そして、不思議なものだが、それら仕事のできないおじさんたちも、100%結婚していて、みんななぜか子供が3人くらいいるのだった。

あまりに仕事ができないと、「資料室」とか「社史編纂室」とかの左遷部屋があって、そこで定年まで飼っていてあげた。

今の日本企業に、そんな余裕のあるところ、まだあるとは思えない。

「あの人、よく奥さんがいるねえ」なんて女性社員同士で噂になるほど低レベルのおじさんは、今の時代ならば結婚できまいし、そもそも正社員になるのも難しい。

要するに、かつては民間会社がかなりの部分「生活保護の代わり」をしてやっていたのだ。

プー太郎とか引きこもりも、世間に恥ずかしい、と、一家の「家長」がかくまって飯をくわせてやっていた。

今はみんな、役所と税金の責任にすりかわった