トランプ大統領が、拉致被害者家族で先日お亡くなりになった横田滋さんの死を悼み、早紀江夫人に書簡を送った。
ありがたい。こういう心遣いは素直にありがたい。
しかし、私のいつもの癖で、ふと思ったのだが、この書簡、和訳は添えられているのだろうか? 新聞に出ていたのは、英語の文章に大統領が署名しただけのものであった。和訳があったかどうかは記述がなかったけど、まず、無いだろうなあ。
日本人がアメリカに書簡を出すとしたら、「和文だけで送る」などとは絶対考えないのだが、逆はまったく成立しなくて、アメリカ人は、世界中どこへでも英語だけ出せば済むと思っている。せめて、ホワイトハウスの中でできなくとも、日本大使館に頼んで和訳をしてもらう、とか、そういう心遣いがないのは、非英語圏の人間として、本当に理解に苦しむ。
これが、例えば、フランス、スペインやロシアからの書簡だったらどうだろう?
その場合は、英語で書いても「間を取っている」ということで、不愉快さは覚えないけど。
さて、トランプ大統領、公の場で登場するにしても、これまでマスクを着用した姿を一度も見たことがない。
逆に、ペンス副大統領は着用している。いつもいつも、大統領のズレたところを、ペンス氏が補正しているように見える。
アメリカ人旦那に、
「なんでトランプ大統領は意地でもマスク着けないの?」
と尋ねたら、
「I'm not a mind reader, but I guess that he probably thinks it looks weak」
(僕は人の心が読めるわけじゃないけど、多分、マスクを着けていると弱そうに見えると考えているんじゃないか)
だって。けっ!! へんな解釈!!!
マスクについては、西欧社会では本当にその習慣がなくて、その昔、ヨーロッパの某国から日本に語学留学に来た子が、冬場、日本語学校の先生に、
「なんで日本人はマスクを着けているんですかっ????」
と、恐怖におののき、半泣きで尋ねてきたという話を聞いたことがある。あまつさえ、彼らは、冬場の風邪、インフルエンザないし花粉症の時期にマスクを着ける日本人の習慣をバカにしくさっていた。
アメリカ人のマスクに対する抵抗は、日本人の想像を絶する。
まずは、強盗や殺人犯などの犯罪者がマスクを着けていることから、マスクには根本的に犯罪者のイメージがあるらしい。
また、政府や当局の言うことにはハナから逆らう国民性もあるという。何より「自分個人の自由」を守ることが人生最大のテーマだからだ。
そのため、カリフォルニア州のオレンジ郡やロサンゼルス郡の保険局では、マスク着用を義務化したところ、当局のトップが、
「殺害予告」
を受け、オレンジ郡では辞任→義務化撤回、となってしまったそうだ。
こういう、extremeなところは、日本人として、本当に理解に苦しむ。
たかがマスク、一時期のマスク。それが、殺してしまわねばならないほど、個人の自由を侵害するのか。マスクに無知な国民だから、なおさらたちが悪い。
しかし、こういう脅迫、恐喝で気にくわないやつらを屈服させるのが正しいと思っているのは、どこかのC国そっくりだ。