おバカが子作りすると

だいぶ前、私は、

「日本では、子作り検定試験を行い、合格した者だけが子作りすべき」

と書いたことがある。こんなのは夢のまた夢だけど、それを思い出す事件が起こった。

 

24歳の若い女が、3歳の子供を部屋に閉じ込め、しかも、外に出られないようにドアを塞いでオトコとの8日にも及ぶ旅行に行ったというのだから、もうこれは「未必の故意による殺人罪レベル」ではないだろうか。

24歳で子供が3歳だと、はたちそこそこでの「妊娠が先」パターンだと推測する。新聞には「前夫に電話」とか書いてあったから、一応は結婚形態を取ったらしいが、まあ、まともな結婚生活を送ったとも思えず、また、前夫も同じ程度レベルだったろう。「稀華」と書いて「のあ」と読ませるキラキレベルのおつむ。

この子は、こんなバカップルによって作られてしまったのが最大の不幸だった。

 

それにしても、こういう事件では、実際に一緒に住んで育てている女親ばかりが逮捕されるが、男親の責任はどうなんだ、と、いつも思う。2010年にも「大阪2児餓死事件」が起こっているが、似たような事件である。直接養育していないから、刑事責任は問えない、という説法は聞きたくない。

そもそも論だけど、男って、女性と交わるとき、

「これでガキができたら、せめて高校を出るくらいまでは養う責任があるんだぞ」

なんて考えながらする人なんてまずいない。オスは基本、「やれればいい」のであって、そこは、孕む性である女とは異なり、認識は軽い。

 

離婚したって、養育費をまともに払う男親は、全体の2割程度に過ぎない、と聞いて驚く。だから、シンママは2つ3つ、時給の最低な仕事をかけもって、家計を支えないといけない。また、仮に養育費の契約があっても、不払いを支払ってもらう手続きには、弁護士を雇わないとならず、弁護士費用が払えない、とか、果ては、暴力がひどく、話し合いにならないケースも多いという。

 

そういうオスを選んで、避妊もしないで子作りしてしまう女の方に問題がないわけではないけれど、日本では、養育費の不払いが、刑法罪でないのがはがゆい。海外では、刑法罪のため父親を逮捕する国、国家が養育費を取り立てる国、養育費の不払いに対してはパスポートや運転免許の発行を拒否する国、など、さまざまな手段が執られている。ただ、日本では国会議員のほどんとが中高年男性だから、男性に厳しい法律を作ることが期待できない。今でも腹が立つ思い出は、男向けに有利な海外の薬品「バイアグラ」「ミノキシジル」は、さっさと許可したくせに、避妊用の低用量ピルは、なんだかだ難癖を付けて、数十年も許可しなかったこと。

 

今月頭に聞いたニュースでは、離婚時に、公正証書により、養育費支払いを締結していないと、離婚届を受理しない制度を検討する、とか。それは良い制度だと思うが、暴力男が、公正証書なんか作成に出向くかどうか。弁護士や公証人にまで暴力を振るうかもしれないし。

 

とにかく、きちんと産み育てる計画が持てないのなら、ちゃんと避妊してよね。

ほとんどのシンママさんは貧困生活を送っていて、そんな親から生まれてしまった子には、貧困と学業不振が連鎖するんだし。