大坂選手の「棄権」は、ちょっと違うと思う

結局は、日程が28日に延期されたらしいけれど、テニスの大坂なおみ選手が、27日に予定されていた全米オープンテニスを、先日発生した、警察官による黒人青年への発砲事件に抗議して、準決勝の試合をボイコットすると表明したそう。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/7594a49c6178e0d9c01fe666c74bee64a24780ea

 

でも、これはちょっと違うんじゃないか、と思ってしまった。

彼女が、自分も黒人だという自覚があるなら、黒人として出場し、優勝するのがもっともふさわしい行動なのではないのか、と。

仮に27日の準決勝が、彼女のいないまま行われていたら(←「棄権」だと、相撲みたいに、相手の不戦勝?)、あとの3名の間で勝者が決まり、「大坂?ああ、棄権したわね」で終わってしまうだけではないか。

優勝することが、黒人への一番の励ましとなると思うのだけど。優勝して、優勝者インタビューで、正々堂々、黒人差別に抗議する声明を出す方が、棄権するより数百倍も効くはず。

 

さて、私は、何社ものアメリカ系企業を転々としてきた。

しかし、どこも、入社すると必ずサインさせられる書類がある。

「Code of Conduct」

というもの。しいて和訳するなら、「行動倫理規定」という。

コレって内容はどこのアメリカ系でも似ていた。どれも、

「私は、当社に入っても、人を、性別、出身地、髪の色、肌の色、国籍、年齢、学歴、職歴、心身の障害、性的嗜好、その他いかなる理由においても差別しないことを誓約します」

というもの。

これはまあ、大切なことではあるが、一番矛盾しているのは、これに署名させる白人アメリカ人どもが、一番これを守っていないという事実。

 

彼ら彼女らは、非・白人を、白人と対等な人類だなんて、1mgも思っちゃいないのだから。

 

なので、白人警官による黒人への暴力は、未来永劫、絶対になくならない。

ただ、黒人犯罪者側にも全く非がない、とは言えないだろうことは書き添える。