腹が立つ日弁連と弁護士ども 犯罪被害者の救済を

犯罪被害者救済に興味があり、講演会などを聞きにいくことがある。

 

ご存じの通り、日本は、

「犯人の人権」

ばかりが声高に叫ばれる、異常な国である。弁護士にはそもそも左翼が多い。何の罪もなく、殺されたり、傷つけられたりしてしまった人らの人権こそ守られなければならないのに、弁護士どもは、カネにならない犯罪被害者のことはろくに視線を向けず、カネを取れる犯罪者の弁護に懸命である。

2016年10月のことだが日弁連は、勝手に、会の全体の声明として、「死刑廃止を目指す」と宣言してしまった。

そのやり方も卑怯きわまりない。ある日、突然に、福井などという遠方で日弁連死刑廃止決議採択集会が開かれ、日弁連に所属していた日本中の弁護士、約3万8000人(当時)のうち、来場した、たったの「786人」の弁護士による「多数決」で採択されたのである。

死刑廃止に賛成:546人

反対:96人

棄権:144人

 

これを「弁護士界全体の総意」として宣言するんだから、弁護士の方々って、頭が良いようでいて、小学生レベルの算数も出来ないのだろう。

そもそも、急に「福井に来い」と言われて行ける弁護士なんて、ヒマ人としか思えない。

 

死刑廃止派から賛成派に転向した弁護士さんとして、岡村勲氏がいる。

もしかしたら、お名前を聞いたことがあるだろうか。昔あった「山一証券」の顧問弁護士で、自宅宛に届いた荷物を奥様が開封し、爆弾だったため奥様が殺されてしまった。この弁護士さんと、それから、妻子を殺された山口県光市の本村さんが中心となり、「あすの会」(現在は解散し、「虹の会」に移行)を立ち上げ、死刑廃止論に反論し、犯罪被害者たちの為に活動して来られたのだが、ちょっと悪い言い方をするなら、岡村弁護士も、奥様をそういう形で失わなければ、死刑廃止論者であり続けたかも知れない。

 

ところで、私が聞きに行った講演のことについて触れたい。

講演者は、長女を、近くに住んでいた中学時代の同級生の男に殺害されてしまったお父様であった。

どれほどつらく悲しい経験であったか想像を絶するが、淡々と事実を語ってくださった。

その話の中で、以下のようなことを教えてくださった。

かつて、最高刑が死刑であるような重罪でも、公訴に時効があった。例えば、殺人、強盗致死、強制性行(注;かつての強姦)致死などは25年で時効となった。逮捕されなければ、逃げ得だったのだ。それが、2010年4月、最高刑に死刑がある犯罪については、時効が撤廃された。

しかし、その時効撤廃にもっとも強く反対したのが、日弁連であった、という事実。

 

それから、犯罪被害者の刑事裁判について、かつては、被害者の参加は許されなかったどころか、公判の進捗も、判決も、まったく知らされなかった。ただひたすら、被告人とその弁護人、検察、裁判所のみで粛々と行われるだけで、犯罪被害者に経過を教えるという発想が微塵もなかったのである。

それが、殺人や傷害、強制性行罪などに限られるけれど、法改正により、公判の進行に、犯罪被害者が参加できるようになってきた。

しかし、その犯罪被害者参加制度にもっとも強く反対した弁護士がいた。名を、福島瑞穂、という。

 

その後、法改正により、犯罪被害者支援が制度化され、各自治体ベースで、(身体犯罪が主だが)見舞金を払ったり、犯人から逃れるための転居費用をサポートしたり、等々、犯罪被害者への支援制度が整いつつあることも知ったが、全く遅きに失した話だと思う。