日本のおやじが死んでしまった

最近読んだ本の中に、

「日本人は大人しすぎる。税金が上がるのだって何だって文句も言わず、ただ取られっぱなし。●●国だったら、国会議員に駆け込んだりデモをしたりで猛抗議するのに」

とあった。

私だって抗議したいよ。安倍元総理が、財務省に押されて見るからに渋々決定した消費税の増税だって、NHKの馬鹿高い受信料だって、腹が立つことが世の中には一杯。だけど、私のような無名の1アリンコが、どこに文句を言いに行けばいい?創価学会でも共産党でもないんだから、国会議員に知り合いなんていない。そもそも無名の1アリンコの怒りをいちいち聞いてくれる人なんて、どこにいる?せいぜいがネットへ書き込むくらいだ。

 

石原慎太郎氏が亡くなった。

この方は、国政にも政治家にも、国民の気持ちをガツンと代弁してくださるご意見番だった。まるで、「日本国のおやじ」だった。

しばしば「舌禍事件」も起こしたけど、それすらも素晴らしいと思う。今の日本の政治家や著名人らは、マスゴミやネットなどに揚げ足を取られることを避けるため、極力無難なことしか言わなくなってきたからだ。

尖閣諸島を東京都が買うとぶち上げるなど、国会議員では到底できないことを発想した。私も喜んでカネを寄付したが、さて、その後、そのカネは地主に無事渡ったのだろうか?その後、時の民主党政権が、敬愛する支那韓国サマたちの逆鱗を恐れながらも、国有地とした。

ラッピングバスも、この方の発案だった。今なら、どこでもこういう広告バスを見る。

 

今のコロナ禍の時期、石原さんが知事だったら何を発言していただろう。

東京都の知事の権限と影響力は半端ではない。小池知事は、「政府がこう言っているんだからしょうがないでしょ」という風な発言をなさって、不承不承ながらも国の通達には従うようにしているが、石原さんだったら、推測だが、

「コロナで死ぬのは大体老人だろ?それなら大いに結構じゃないか。これ以上経済界を締め付けるな。給付金なんて馬鹿げているぞ。年寄りが死のうと自己責任だ。オレだって年寄りだよ。文句あるか。政府ももう変な規制なんか全面的に撤廃しろ! 悪いのは支那だ!文句は支那に言え!」

くらいの発言はなさっていたのではないか。

 

アリンコどもに代わって、ホンネをずばずばおっしゃって国政に影響を与えてくださっていた石原さん。

もうあんな豪胆な方は二度と現れないかもしれない。

4人もの息子さんに恵まれたものの、どの息子さんも、お母様の気質を継いでしまったのか、おやじさんのような豪胆さはちっとも見受けられない。しかし、変に世襲を臭わせなくても済んだかも。息子の一人の絵画を都税で購入したのは親馬鹿もいいところだったが。

 

ご冥福をお祈りしたい。天国から日本を見守ってください。