これは、Yahooブログ時代にも書いたテーマなんだが、また書く。
この3月にアメリカに滞在していたときのこと、日本語オンライン教室の講師を買って出てしまった。
その教本には、「husband」の和訳が「主人」とあった。
なかなか、これって変えられないよね・・・
私は、
「『主人』って差別用語だから、最近では、my husbandのことを『夫』と言うようになってきたよ」
と説明しようと思ったが、初学者たちばかりなので、混乱を防ぐため、それは止めておいた。
ただ、
「Your husbandという時には、頭にていねい語の『ご』を付けて、『ご主人』と呼ぶのよ」
と教えると、こっちのほうがむしろ余計だったか、生徒さんたち、黙ってしまった。
なんでいちいちそんな相手を敬わないといけないんだ? と不思議に思ったのだろう。
その本には、「wife」の訳語として「奥さん」と書いてあった。初学者に対し、ほかに書きようがなかったのかもしれないが、これもどうかと思う。いまや奥さんだって「外さん」になって久しい。それと、日本人男性にも、自分の妻のことを「うちの奥さん」と平気で呼ぶ人が多いが、それは違うと思う。なので、私はつい、
「『奥さん』って、your wifeという意味ですよ。My wifeを指す日本語は、数限りなくあるけれど、一番安全で無難なのは、そうですね~~、『妻』だと思う」
と説明したら、それも、生徒さんたち、不思議そうな顔をして黙ってしまった。
「あなたの夫は」と、文語とか、調査で聞かれるのは全然平気なのだが、他人から面と向かって、「あなたの夫お仕事は何ですか?」なんて聞かれたら、どうしても違和感がある。
なんか、公募でもして「your husband」の和訳を作って欲しい。
私は「夫さん」という言葉を広めたくて奮闘?しているのだが、なかなか。