広岡達朗氏

もう、高校野球の地方大会の決勝戦がほぼ終了したころだろうけど、35度とか37度に達するこんなクソ暑い中、高校球児たち、本当に気の毒だ。

昔はここまで暑くなかった。このクソ暑い時代でも、やはり真夏(高校の夏休み中)に野球の試合をしないといけないものだろうか。気候と時代の変化に応じ、変更してもよさそうなことがあれこれ考えられる。甲子園とは縁を切り、ドーム型球場で毎年札幌、東京、名古屋、大阪、福岡と試合の開催地をずらしたらどうだろう。そうすれば、遠征費の負担も長い目で見たら均等になるし、大阪近辺の有利さが薄らぎ、どこの地方の学校が優勝するか、年によって変わってくるかもしれない。

 

PL学園は「練習中、水を飲むのは禁止」だったそうだ。清原も桑田も、その後、あの飲水禁止がどれほどつらかったか語っていた。よくよく我慢の限度を超えたときは、トイレの便器にたまった水を飲んだ選手がいたという。

 

なぜ昔は「水を飲むのは禁止」「水を飲むと疲れる」と普通に信じられていたのだろう?

 

広岡達朗氏、といえば、誰一人優勝するとは思っていなかったヤクルトを、1978年、初のリーグ優勝、そして日本一に導いたこと、さらには西武ライオンズを常勝チームに仕立て上げた功労者として知られる。御年91。ひえ~、まだ生きてお元気だったのね。

しかし、広岡氏ご自身も「飲水禁止世代」である。

こんなご発言をなさった。

 

・ウォーミングアップは何のために?

話は変わるが、最近のゲームを見ていると大量得点の乱打戦が散見される。

水分の摂り過ぎで集中力を欠いているのが原因だ。ベンチでペットボトルを飲むのが当たり前。控えの選手まで飲んでいる。なっていない。野球はサッカーやラグビーのように動きっ放しの競技ではない。間がある。それなのに2時間半か3時間、我慢もできないような選手は辞めたほうがいい。

我々の時代は、どうしても水分が欲しいときには、水道水の蛇口をひねって後頭部の上からかけて、流れてくる雫を舐めてごまかしたものだ。

試合前のウォーミングアップはなんのためにやるのか。水分を出し切って、試合に向かって集中力を高めるためだ。それが、試合中にガブガブ飲んでいたらウォーミングアップの意味がない。矛盾している。

 

頭が、昭和で止まっているご様子だ。

 

私が老人になったときに自戒したいのは、時代の変化や新たな科学に対応しきれず「昔はこうだったから」という主張を押し通そうとすることだ。

ちなみに広岡氏、家ではエアコンをお使いなのだろうか?