元同僚男性のガン

昔勤めていた会社の男性から、数年ぶりにメールをもらった。

部署は違っていたけど、なんとなく馬が合って、お互い、その会社を退職したあとでも、時々メールしていた。

 

超久しぶりのメールなので、なんだろうと思って開いて見ると、

「ステージⅣの膵臓ガン」

という報告だった。げっそりやつれ、老け込んだ写真が3枚添付されてきた。

 

私は父方がほぼ全員ガンで死んでいる。なので、ガンは、他人事ではない。

ぶしつけなのを承知で、ガン発覚に至るまでの過程を聞いてみたら、たぶん10年くらいかけて5cmまで大きくなってきたのではないか、ということだが、我々がいた会社を退職後、海外を含めていろんな職場で体を酷使してきたため、ストレスもかなりかかっていたらしい。

昨年くらいからげっそり痩せはじめ、背中や胃の痛みが生じていたのに、頑固だから病院にも行かず、痛み止めでごまかし続けてきたという。それがいよいよ我慢の限度を超えたため、大きな病院に行ってみたら、その診断が下されたという。

今は、毎日大量の痛み止めを飲み、かろうじて日々を送っているという。

私は無知だったので、ステージⅣということは、次、治療手段も何もない最終段階は「ステージⅤ」と言うのだと思っていた。しかし、調べてみたら、ガンのステージは「0からⅣ」で、Ⅴは無いのだと知った。つまり、手術も出来ない彼の状況は、最後通告だということだ。私へのメールは、ほぼ遺言である。

 

膵臓ガンは、発見が難しいとは私でも知っている。

しかし、ガン家系でもない彼でも、やられてしまうのだ。

少しでもおかしいと感じたら、やっぱりすぐ医者に行くべきだ。

しかし彼も、5年くらい前までは、地元のお医者さんにかかっても、どこも異常なしと言われたという。医者にも見落としはあるし、さらには、でっかくなるまで分からないガンにかかってしまったら、もうどうしようもない。