「国際女性デー」によせて

3月8日は「国際女性デー」だった。

 

なんか、ね。こういう日があるのは悪いとは言わないけれど、ある、ということと、「国際男性デー」がないということは、つまり、女性はまだまだ弱い存在だから、男性とのジェンダー平等を目指そう、という趣旨のようだ。

しかしね・・・

異質なものは、完全に平等にはなりえない。

小学校低学年くらいまでなら男女差はそう大きくないけど、私がさんざん悩まされてきた月経、あれが始まると、もう終わる。男性には到底想像できないだろう。受験とか重要な会議とか出張に月経がぶつかるときのつらさ、みじめさったらない。毎月、鎮痛剤を服用しないと生活していけない女性たちが、どう「男女平等」に働けるのだろう。毎月仕事を休めば、「これだから女は使えねえ」と言われる。

そして(私には経験はないが)、妊娠出産という作業。それから20年近く続く育児。果ては老親の介護。

これらの女性の負担を考えると、どうしたら「ジェンダー平等」になるのかは、いろんな議論が行われているが、これと言った解決策はなく、特に家事育児の負担を嫌う日本人男性にとっては「関わりたくないこと」「よそごと」ではないだろうか。

だから、日本女性は学業や仕事に進出する代わり、出産を放棄したのだ。少子化になるのも当たり前。

 

さて、いろんな国際的(ほぼ欧米による)調査によると、日本のジェンダー平等度とか、女性の政治家数や役職者数、賃金格差は、世界でも大変低いのだそう。そういう調査をすると、上位には北欧諸国とかがいっつも並ぶ。まるで、こういう調査の基準は北欧だけが作っているのかい?と思うくらい。しかし、そういう国々では、家事育児に(不法)移民を雇っていないかな? 以前、クリントン政権が、アメリカの司法長官に女性を起用しようとしたら、2人連続して、育児に不法移民を雇っていることが判明し、最終的にはバリバリ独身のリノ氏に決まった経緯がある。そのくらい、(不法)移民を(安価に)雇うのは一般的なのだが、日本はそんなことはしない。

 

日本女性の地位が低い、政界や企業の役職者が少ない、と、言われているのだけど、反面、「女性の幸福度調査」というものを見ると、日本女性の幸福度は、社会的地位が低いわりには、わりと高いのだ。

 

 

【世界幸福度ランキング】日本の幸福度、2023年は47位に上昇 トップは6年連続の…:朝日新聞SDGs ACTION! (asahi.com)

 

これはアメリカの企業による調査だけれど、日本は137か国中47位。

上位にはまた北欧ばっか。

 

しかし、こういう国際的調査は鵜呑みにできない。この記事にもある通り、日本人は中庸の「5」を選択する傾向が強いから。また、日本人は自分のことを謙遜こそすれ、ほめることは避ける。他国で「10」をつけるようなことも「3」とかにしないかな。欧米流のメンタルで調査をしたら、上位10位以内には入っていると私は思う。

 

それで思うのだが、日本女性の多くは「わざわざ責任を負うようなことはしない生き方」に幸せを感じている人が多いのでは、ということ。政府や国際社会が、いくら「女性の社会進出」をうながしても、家事育児介護をやってくれる人がいないことはさておき、そうまで重い仕事をしたくない、簡単な仕事、あるいは、仕事をしないで楽に生きることが幸せだ、と思っている女性が多いのではないかな。YouTubeを見るといまだ「専業主婦希望の婚活女性たち」ネタは尽きない。いくら欧米の方々が「日本はもっと女性の社会進出を」とハッパをかけてきたって、楽して生きていきたいと思う女性を無理やり表に引っ張り出すことはできない。