父が死んだときは、父の衣類なんて、翌日にでもパッパとゴミに出してしまったけど、母となると、これがすっごく違う。
亡くなってから5か月になろうとするが、まだ処分できない。先日、靴をやっとの思いで処分しただけだ。
もちろん、いろいろ試着して、私でも着られそうなものはとっておいたけど、母と私は体形が違いすぎるので、ほとんどの服も下着もサイズが合わない。
アパレルメーカーの「WORLD」社は、CSR活動の一環として、年に何回か、首都圏のデパートで、着なくなった衣類を一人1回15着まで引き受け、リユース、リサイクルし、その収益を子供たちへ寄付しているという。同社の製品でなくとも引き受けているのが太っ腹である。
http://corp.world.co.jp/csr/social/ecoromo/
私は、これを何度も利用している。1着につき、WORLD社の製品を買う際に、5000円につき1000円割り引いてくれるクーポン券をくれるが、最近滅多にデパートで服を買わないので、それは別に、なくてもいい。
ただ、市の古紙・古布回収に出すと、心が痛むのだが、せめてこういう形で使ってもらえれば、少しは心が痛まない。
今日は、母がはいていた夏冬物ズボン、計15着を出してきた。
私が買ってやって間もないものもあったけど、母のズボンじゃ私には股下が短すぎて、私が老婆になった時でも着られない。
出す前に、記念撮影。それから、一応ポケットの中もチェック。
さようなら。
人間って、まず体が死に、それから、こうしてあとで徐々に片づけをするたびに、また、思い出が少しずつ死んでいくのだなあ。
WORLDでは、下着や靴下などは受け付けないから、それらは市の古布に出してしまおう、と思っていたら、新聞で、
「ふくのわプロジェクト」
というものがあるのを知った。
これは、パラスポーツを応援する資金になり、洗ってあれば下着でも帽子でも受け付けるようだ。
ここに出してこようかな。