100%の完璧を求める「文化系」の人たち

私自身、理系ではないので、以下の話に科学的な間違いがあったらご指摘願いたい。

 

今回、コロナワクチンの集団接種が始まったことで知ったのだが、いま、日本の小中学校では、学校でのインフルエンザ集団予防接種を「やらなくなってしまった」のだそうだ。

毎年一回、体育館とか保健室で接種を受けていた私のような世代には、びっくりである。

 

 

そして、今回、コロナ禍で、東京都大阪で集団接種会場を設けることになったのだが、かくいう背景で「集団接種のノウハウ」が役所からなくなってしまったそうだ。

 

インフルエンザの予防接種を「100%の原因」として後遺症を患ってしまった生徒(今は大人)には気の毒だが、90%以上の生徒をインフルエンザの重篤化から救うこと、それから、生徒が同居している祖父母や、基礎疾患を持った家族にインフルエンザを感染させ、死亡させる被害については、生徒個人が後遺症を患った場合ほどには、報道されないはずだ。

今回、イギリスでは、コロナワクチンの接種スピードを上げるため、医師でも看護師でもない、ろくすっぽ英語も話せないような移民らにも「注射を打つレッスン」をして接種に当たらせているという。なんという決断。

日本のワクチン反対派は、それを聞いて何とコメントするだろう。

 

また、私の専門外の電力の話になるけど、Jパワーや関西電力は、計画していた石炭火力発電所の建設を、相次いで断念したという。

理由は自明で、昨今の「CO2排出量削減」の風潮に押しつぶされたのである。

しかし、聞いた話によると、日本の火力発電所の技術は優れもので、今の建設では、CO2をほとんど排出しないシステムになっているのだという。驚くべき話である。しかし、そういう事実は、「反対派」の人たちの耳には入らないらしい。

石炭は安価で、費用対効果も大きいはずだが。

さらにさらに、世の学者の中には、「地球は温暖化していない」と主張する人も居るという。

私らは、TVの画面などで、氷河が溶けたり、雪面が崩れたりという映像をいやというほど見ているから、地球は絶対温暖化しているという説を信じているが、「温暖化していない」説を唱える研究者もいるなら、エビデンスを聞いてみたいものだ。

しかし、世の流れは「温暖化」一択。なので、「温暖化していない派」の学説は、潰される。「地球は温暖化していなければならない」派閥が、それに異なる説は許さないらしい。

 

原子力発電所に対する反対ヒステリーは言うまでも無い。「100%の安全が保証されていない」と、裁判所に駆け込み、稼働停止命令を引き出しては、裁判所の前でバンザイ、バンザイをする。

しかし、これまで、原発事故を直接の原因として死亡した一般人はいない。これに対し、交通事故では毎年、かつては最高1万6000人以上死んでいた時代もあった。しかし、原発反対派の人たちは、車を「危険だから生産を止めろ」とは言わない。

なんというか、彼ら彼女らは、「100%の安全を求める」だけでなく、「目に見えない何かが漂ってくる」ことにヒステリーを覚えるのではないだろうか。車は、目に見えるものだからわかりやすいけど、放射能のように目に見えないものは、受け入れられないのだ。その割には温泉に行ったりして十分放射能は浴びているのに。

 

それに、いつも思うのだが、裁判所ひとつに「原発を動かしてはならない」と命令し決定する権限が、果たしてあるのだろうか。

例えば、100人中、99人が原発に賛成していても、一人が反対して起こした差し止め訴訟が認められたら、それで止めるというのもきわめて不合理だ。原発の稼働は、司法ではなく行政マターではないのか。

 

そして、そういう原発アレルギーの人たちだって、冷たい飲み物を飲んだり、エアコンかけたり、暖房いれたりするでしょう。

すべて電気がないとできないこどだけど、石炭はだめ原発もだめ、なら、将来日本の電力需要をどうやって常時安定供給しろ、と言うのだろう。自分たちが生きている間はなんとかなるから知らん、とでも言うのか。

 

裁判官も、原発反対派も、おそらくは大半が文化系だ。

文化系が行政、司法、原告を握ると、日本は回復したがいダメージを被ったままになる。

なんとかして、理科系の人たちはもっと声を上げて欲しい。

しかし、報道機関もほとんど文化系の人たちだ・・・・

 

ちなみに、この世に「100%」のことなんて、しいて言えば、「人を含め、生物は100%死ぬ」くらい以外に、ない。

安全だって「100%」などあり得ない。それを理解していない人たちが多すぎる。100%を求められたら、何一つできなくなる。