大倉山駅で見た老人たち

2月の観梅の時以外、滅多に下車しないけど、これが東急東横線大倉山駅

 

 

あのKKの家がたぶんこの近くにあって、今はどうかわからないけど、KKの母がこの辺を優雅に歩いていたりしたんだろうなあ(むかつく)。

 

さて、そんな駅前で、こんな老人デモ?を見た。

 

 

75歳以上の老人医療費の窓口負担が、1割から2割に増えるというので、抗議のデモ?をしているようす。

「安心できる年金制度を」

なんて書いているが、アホか。

 

WHOも「世界一」と絶賛した日本の国民健康保険制度。

この人らは、いかに日本の健康保険制度が恵まれ(すぎ)たものだか、諸外国と比べてちっともわかっていないらしい。

先進国と呼ばれる国の中には、まず、何が何でも「家庭医」にかかってからでないと大病院に回してもらえない国もある。その間、どんどん健康状態が悪化しても、家庭医の予約が空かない限り、見てもらえないのだ。

 

アメリカの健康保険制度の残酷さに至っては、いくら私が本を読んでも理解の度を超える。

ヒラリーが国民皆保険制度を導入したときも、保険会社や製薬会社らが肉弾戦でつぶしにかかり、頓挫した。

その後、「オバマケア」なる、一見、貧しい人ら、無職の人らにでも申し込める健康保険が成立したけど、これまた保険会社や製薬会社のロビイストどもの活躍のせいで、中身は骨抜きになってしまった。

第一、医療機関側から、「オバマケア保険は受け付けません」と拒絶することができるのだから。それに、製薬会社の方でも、オバマケアの対象となる薬はぐぐーっと対象を限定しているから、病気の治療のために真に必要なレベルの薬はオバマケアではカバーされていないものが多いのだ。

こんなのは序の口で、とにかく、オバマケアを持っていても使えないから、本当に重篤になり、やむなくERに駆け込む庶民は後を絶たず、結果、盲腸1本切っただけでも破産するほどの請求書が送られてくるのが実態だ。つまり、貧乏人は医者にかかれないなら死ねばいい、医者にかかっても払えないなら破産しろ、というのが、アメリカの保険制度の根本的な考えだ。

第一、救急車が無料な国なんて、日本くらいじゃね?

保険によっては、目医者が対象外、歯医者が対象外、等々、カバーされる領域が限定的なものもある。日本に居ると、何科でも自由にかかれるから、どうしても理解できない。しかし、うちのアメリカ人旦那によると、

「老人でも重病人でも貧者でも誰でも平等に保険に入れるのは共産主義的で、うんといけないもの」

なのだそうだ。こういう感覚は一生理解できない。

 

デモをする老人らはすぐ「1割から2割に負担が増えたら暮らせません」などと訴えるけれど、諸外国に比べたらいかに日本の健康保険制度が突出して優れているか、そして、老人の増加もあいまって、このコロナの事態もあり、それがいかに危機に瀕しているか、ちょっとでも勉強しろと言いたい。こんなに恵まれた健康保険を使える国に居て感謝します、2割くらいなら払います、くらい言えないと、ただの不勉強で甘えた老人どもだ。

第一、老人の病気の多くは「老化」が原因でしょ。老化を直せる医療はない。誰でも、病気と付き合って、徐々に死ぬのが人間のあるべき道だ。